認知症予防にボードゲームが良いわけ【介護福祉士が現場経験からわかりやすく考察】
こんにちは。認知症のケアサポーター『夢 はるか』です。わたしは老人デイサービスセンターや訪問介護の現場で15年以上働く介護福祉士です。
介護の仕事のかたわら、子どもの頃から好きだった漫画を描くことを通して、認知症や介護のことを一人でも多くの人に知っていただきたいと思い活動を続けています。
麻雀やチェスなどのボードゲームを定期的に続けることで、認知機能低下を抑制する効果があるという、いくつかの研究があります。
しかし、ボードゲームと認知機能の関係については研究数が少なく、中には効果が認められなかったという研究もあるようです。
わたしも、デイサービスで働いていたときに、お年寄りの将棋やオセロの相手をしていたことがあります。
今日はそのときの体験を交えて、ボードゲームと認知症予防についてのわたしの考えを述べてみたいと思います。
わたしは決して将棋もオセロも強くはありませんが、ちょうど相手のお年寄りとレベルが合っていたようです。
デイサービスでは、毎回勝ったり負けたりのいい勝負をしていました。
相手のお年寄りも、わたしと将棋やオセロをすることを楽しみに、毎回デイサービスに来ておられるようでした。
ボードゲームには、勝負のワクワク感や、相手との駆け引きなどコミュニケーションの楽しみがあります。
ここからは、わたしの経験に基づく私見ですが、ボードゲームには知的な機能の活性化に加えて、感情を豊にする効果があるように思います。
また、ボードゲームは相手とのコミュニケーションがなければ成り立ちません。
相手の考えを先回りして読んで、自分の行動を変えていく。
そんな、人の気持ちを考えるトレーニングにもなります。
そして、一方的に勝ち続けたり、負け続けたりするようでは、ゲームを続ける気にはなれませんよね。
レベルのあった相手、もしくはうまくハンデをくれる相手がいて、勝ったり負けたりできる環境があるといいですね。
ボードゲームの認知症予防効果は、自分にあった相手を見つけられるかどうかにもよるとわたしは考えます。皆さんはどう思われますか?
参考文献:あたまとからだを元気にするMCIハンドブック 国立長寿医療研究センター