認知症が一気に悪化する原因3選【介護福祉士が漫画でわかりやすく解説】
↓YouTubeのショート動画で音声つき漫画を見られます。
こんにちは。介護のお悩みサポーター『夢はるか』です。わたしは介護現場で15年以上働く介護福祉士です。
介護の仕事をしながら、子どもの頃から好きだった漫画を描くことを通して、一人でも多くの人に、認知症や介護のことを知っていただけたらと思い執筆活動を続けています。
わたしが、デイサービスや訪問介護の現場でお会いしたお年寄りの中には、軽度の物忘れはあるものの、何年もの間、ほとんど症状が進行することなく穏やかに暮らしておられる人が何人もおられました。
その反対に、急激に認知症の症状が進行して、本人も家族も戸惑っているケースも見てきました。
病気の進行にはさまざまな原因があります。
医師、看護師などの医療職は、主に病院の中で病気そのものを診ますが、わたしたち介護職は、ふだんの生活の中で自立支援をお手伝いします。
介護職は医療職に比べて、その人のふだんの生活をより多く見ています。
そのため、日常の生活の変化が、認知症の急激な進行につながっているのではないかと思われる場面に遭遇することも多いのです。
今日はそんな、介護職が見た『認知症が一気に悪化する原因3選』を、いつものように漫画形式で、わかりやすくお伝えします。
1.刺激のない生活
デイサービスに来ると、いつもの仲間たちとワイワイ楽しそうにしている人でも、家に帰ると家族は仕事でおらずひとりっきり。
「家では何もすることがない」
というお年寄りがよくおられます。
「本当はデイサービスにもっと行きたいんだけど」
と言われますが、経済的な理由で回数を増やせない人も少なくないのです。
不景気で家族の収入が減ってしまい、おばあちゃんの年金を家族の生活費に当てたためにデイサービスの回数を減らさざるを得ない状況になり、その後急激に認知症が進行した残念なケースもあります。
2.失敗を強く責められる
介護職のわたしでも自分の親に対しては、ついキツイ言葉で怒ってしまうことがあります。
しかし認知症の人は、どんなに厳しく叱られてもその内容は忘れてしまうことが多いのです。
それでも不思議なことに、叱られて嫌な気分になったことだけは覚えています。
強い感情は記憶として残りやすいのです。
認知症の人の失敗を強く責めることは、効果がないばかりか、人間関係を悪くし、お互いにストレスを増加させる結果になりやすいといえます。
3.過度なストレス
家族ですからお互いに遠慮もなく、売り言葉に買い言葉で口喧嘩がエスカレートすることもありますよね。
「あんなこと、言わなければよかった」
あとでそう思い返すと眠れない、そしてますますストレスが増えていく。
わたしにも、そんな経験があります。
どちらか片方が我慢してストレスを溜め込むことは、よくないでしょう。
ある程度、言いたいことを言ってストレスを発散することも必要です。
しかし最終的には、介護する側が強い立場にあることを忘れてはなりません。
認知症の人と感情的にならずにコミュニケーションをとる様々な工夫を、これまでもYahoo!ニュースやYouTube等で紹介してきました。
これからも漫画を通して、よりわかりやすくお伝えできればと思っています。
↑感情的な認知症な人とのコミュニケーションのコツを紹介しています。