再び線状降水帯発生、九州南部は記録的豪雨に最大級の警戒を
鹿児島県は記録的豪雨に
きのうの熊本県に続き、けさは鹿児島県から宮崎県にかけて、東西に連なるように非常に活発な雨雲のラインが発生しており、これも集中的に非常に強い雨や猛烈な雨をもたらす線状降水帯とみられます。
けさ7時22分、鹿児島地方気象台から、薩摩・大隅地方では、命に危険を及ぼす土砂災害が発生していてもおかしくない極めて危険な状態となっている旨の情報が発表されました。気象台から危機感を伝える様子がうかがえます。
けさ7時までの3時間に、解析雨量で、鹿児島県垂水市、いちき串木野市、日置市、鹿屋市、鹿児島市、姶良市などで150ミリ前後の大雨となっており、さらに7時までの6時間では、日置市、いちき串木野市、鹿児島市で250ミリ以上、7時までの48時間では、鹿児島県霧島市、宮崎県都城市、小林市、えびの市などで500ミリ~600ミリに達する豪雨となっている所があります。
気象庁のアメダスでは、日置市東市来で7時10分までの6時間に233.0ミリの雨を観測し、観測史上1位の値を更新しました。
気象庁のレーダーを見る限り、まだ同じような場所で降り続いています。
現在、土砂災害警戒情報が鹿児島県、宮崎県などに出されており、厳重な警戒が呼びかけられています。
土砂災害は極めて危険なレベル
気象庁が発表している土砂災害の危険度分布では、最も危険度の高い濃い紫色が日置市、鹿児島市、姶良市などに出現しており、極めて危険な状態となっています。
また同じような地域で浸水や中小河川の洪水の危険度も非常に高くなっており、宮崎県大淀川には氾濫警戒情報も出されています。
今後も九州南部は危険度が最も高い地域
今後も梅雨前線に伴う活発な雨雲は、東シナ海から九州南部を指向する予想となっており、一段と危険度が上がる恐れがあるため、大きな気象災害に最大級の警戒が必要です。
また鹿児島県や宮崎県以外の九州や四国、紀伊半島などでも、いつ線状降水帯が発生してもおかしくない状態ですから、気象レーダーなどで実況監視に努めて下さい。
くれぐれも早めの避難を心がけるとともに、すでに周りをみて危険と感じたら、なるべく崖の近くからは離れた部屋、あるいは2階など高い部屋へ移動することも重要です。