Yahoo!ニュース

冬将軍襲来、日本海の海水温が高く、雪雲がより発達しやすい状況に

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

真冬並みの強い寒気が到来

上空1500メートル付近の寒気(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の寒気(ウェザーマップ)

きのう17日(日)は、関東以西で25度以上の夏日の所があるなど、季節外れの汗ばむ陽気となりましたが、きょう18日(月)は一転、真冬並みの強い寒気、冬将軍が流れ込んで、一気に寒くなっています。

上図のように、今夜にかけて、上空1500メートル付近で、平地で雪の目安となる-6度以下の寒気が北陸まで南下し、大雪の目安となる-12度以下の寒気が東北まで南下する見込みです。今の時期は真冬にこの寒気が南下するよりも、雪雲が発達しやすい傾向にありますが、それは日本海の海水温が高いためです。

日本海の海水温が高く、雪雲がより発達しやすい状況に

海面水温とその平年差(気象庁発表に筆者加工あり)
海面水温とその平年差(気象庁発表に筆者加工あり)

海水温の状況をみると、東北沖から北陸沖にかけての日本海は18度から20度くらいあり(真冬は12度前後)、これは平年より2度前後高い状態です。もともと今の時期は日本海の海水温がまだ高いために、強い寒気が流れ込んで来れば、対流がより不安定となるため、雪雲が発達しやすいのですが、今は平年より高いため、さらに発達しやすい状況にあるといえるでしょう。

東北では警報級の大雪、関東甲信や北陸の山沿いでも強い雪

雨や雪、風の予想(ウェザーマップ)
雨や雪、風の予想(ウェザーマップ)

上図はきょう18日(月)午後9時の雨や雪、風の予想です。北日本は日本海側を中心に雪となり、北西の風も10メートル以上と強く吹き、吹雪く所や大雪となる所もあるでしょう。青森県には大雪警報が発表される可能性があり、あす19日(火)にかけて、平地では30センチ以上、山沿いでは50センチ以上の降雪となる可能性があります。

さらに関東甲信の北部山沿いや北陸の山沿いでも、一時的に雪が強まる可能性があり、狭い範囲ですが、大雪を示すピンク色の所も出現しています。

きょう18日(月)午前11時現在、すでに北海道では10センチ以上の積雪となっている所があり、青森県の酸ケ湯でも7センチの雪が積もり始めています。大雪や路面の凍結などによる交通障害に注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

杉江勇次の最近の記事