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大谷よりもオズーナのほうが三冠王に近い!? 現時点では二冠王&打率2位。ホームランは大谷とタイ

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)Aug 3, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 数日前まで、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、打率とホームランのナ・リーグ1位に位置していた。打点は2位だ。

 だが、8月11日が終わった時点では、大谷よりもマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)のほうが、三冠王に近くなっている。大谷は、打率.298が4位、35本塁打が1位タイ、83打点は2位。一方、オズーナは、打率.301が2位、35本塁打が1位タイ、90打点は1位だ。オズーナの上には、打率.306のルイス・アライズ(サンディエゴ・パドレス)しかいない。

 アライズについては、こちらで書いた。

「左手親指を痛めながら出場中の安打製造機が3年連続首位打者となる!? ここ4試合は20打数8安打」

 ちなみに、ケテル・マーテイ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)は、打率.299、30本塁打、81打点のいずれも3位だ。8月10日に左足首を痛め、11日は欠場したものの、アリゾナ・リパブリックのニック・ピエコロらによると、12日には出場できる見込みだという。レフトからの送球を二塁で受けた際、ヘッド・スライディングをした走者の身体が、マーテイの左足に乗っかるような格好となった。

 ア・リーグでは、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)が打率.328、42本塁打、106打点を記録し、2位、1位、1位に位置している。もっとも、打率1位との差は、オズーナが5ポイントであるのに対し、ジャッジは19ポイントだ(.001=1ポイントとして表記)。こちらは、打率.347のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)がトップに立っている。

 ホームランと打点のア・リーグ2位は、35本塁打のアンソニー・サンタンダー(ボルティモア・オリオールズ)と97打点のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)だ。現時点のオズーナとジャッジを比べると、ホームランと打点の二冠王はジャッジのほうが近く、打率も含めた三冠王はオズーナのほうが近い。

 2012年のミゲル・カブレラを最後に、三冠王は出ていない。その後の11シーズン(2013年~23年)に、打率、ホームラン、打点の3部門ともリーグ3位以内は5人。そこには、オズーナとジャッジも含まれている。彼らについては、今月初旬にこちらで書いた。

「カブレラが三冠王の後、3部門とも3位以内は5人。現在の大谷は打率とホームランが1位、打点は2位」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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