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ジャッジは過去のポストシーズンでも不振だったのか。今年はここまで打席の40%近くが三振

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)Oct 26, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第2戦と第3戦にホームランを打ち、第2戦の犠牲フライと合わせ、2試合で計5打点を挙げた。

 けれども、ここまでのポストシーズンは、11試合で打率.150と出塁率.280だ。ホームランが2本、打点は6なので、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第2戦と第3戦を除く9試合は、0本塁打と1打点となる。

 ジャッジは、2017~22年も、ポストシーズンに出場している。今年は、7度目のポストシーズンだ。各年のスタッツは、以下のとおり。

筆者作成
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 ヤンキースがワイルドカード・ゲームの1試合で敗退した2021年を挟み、2020年と2022年は、どちらも、打率.140未満と出塁率.230未満に終わっている。今年のここまでよりも、低い数値だ。また、2022年と今年のここまでの三振率は、それぞれ、39.5%と38.0%。打席の40%近くを三振が占める。

 今年のレギュラーシーズンは、三振率24.3%。どの月の三振率も、28%を超えたことはなかった。

 ワールドシリーズ第2戦の終了後に、ジャッジ自身が「ストライクを振るようにする」と語ったように、ここまでは、見送ればボールと判定されそうな球に手を出している。

 第3戦も、それまでの11試合と同じく、ジャッジの打順は3番だ。その前の1番と2番が、グレイバー・トーレスホアン・ソトであることも変わらない。この2人は、11試合で出塁率.389と.460を記録している。第3戦に4番打者として出場するジャンカルロ・スタントンも、ここまでの出塁率は.354と低くなく、ホームランは6本を数える。

 ホームランでなくても、ジャッジが出塁すれば、打線はつながる可能性が高い。

 ヤンキースは、第3戦もロサンゼルス・ドジャースに敗れると、0勝3敗となる。ワールドシリーズにおいて、0勝3敗から4連勝のチームは皆無だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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