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原英莉花が突破した米女子ゴルフ2次予選会で“韓国勢”はどうなった?父がテコンドーの金メダリスト

金明昱スポーツライター
米女子ツアー最終予選会進出を決めた韓国のイ・セヒ(写真・KLPGA)

 米女子ゴルフツアーの来季出場権をかけた2次予選会(10月22~25日)が行われ、日本勢は原英莉花が18位、山口すず夏が23位で12月の最終予選会進出を決めた。35位までが突破の条件だったが、韓国勢も通過を決めている。

 通算12アンダーの5位のシン・ビと通算4アンダーの31位タイに入ったイ・セヒの2人。どんな選手なのか。

 22歳のシン・ビは、2023年と今季は主に米ツアー下部のエプソンツアーに出場しており、昨年に続いて2度目の最終予選会進出となった。20年のプロ入り後、11日後に初出場した韓国女子ツアー3部の「ジャンプツアー」でいきなり優勝。“韓国女子プロゴルフ界の超新星”と呼ばれた逸材だった。

「韓国ツアーでの優勝と米ツアーでの優勝」が目標と韓国メディアに語っていたが、「アメリカのゴルフに慣れるため」とすぐに海を渡った。

 それから米国生活3年目の23年、米3部ツアー(WAPT)に出場しすべての試合でトップ10入りし、優勝3回で賞金ランキング1位となり予選会進出(Qシリーズ)を決めた。そして今季も最終予選会への進出を決め、悲願の来季1部出場権を狙っている。

イ・セヒの両親は元テコンドー選手

 26歳のイ・セヒは20年に2部ツアーで賞金ランキング4位となり、21年から1部のレギュラーツアーでデビューした。当時からゴルフの実力に加え、端整な顔立ちとスタイルの良さで、多くのファンが注目していた。

 また、父がテコンドー世界選手権の金メダリストで、大学ではテコンドー学科の教授。母も元テコンドー選手で国際審判の資格も持っているというほどの“アスリート一家”だ。

 こうした注目度の高さとは裏腹に、韓国ツアーでは未勝利で、なかなか結果がついてこない。それでも今季は1部ツアーに19試合出場して、14回の予選通過でトップ10入りも1回はあるものの決して満足いく結果ではないだろう。こうした状況を打開すべく、満を持して米ツアー予選会への挑戦を決めたが、ゴルフ人生の流れを大きく変えられるか。12月の最終予選に注目したい。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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