金曜の東京は雪か雨、その後寒気が再び南下
金曜の南岸低気圧
寒さと雪の大学入学センター試験をもたらした、非常に強い寒気の南下が弱まり、気圧配置は、西高東低の冬型から、本州の南岸を低気圧が通過する気圧配置に変わってきます。
木曜(19日)夜の天気図の予想で、東海沖の低気圧が東に進んでいますが、そのあとに、再び低気圧が発生し、関東の南海上を進むみこみです(図1)。
このため、金曜(20日)は、東日本の太平洋側で雪のところが多くなり、東京都心でも金曜は「雪か雨」と、雪の可能性が高い予報です。
また、周囲を黒潮が流れているため暖かい伊豆諸島北部でも「雨か雪」と、雪の可能性がでています(図2)。
大学入試センター試験のときの太平洋側の雪は、強い西高東低の気圧配置のときの雪で、日本海にでできる雪雲が発達し、脊梁山脈の低いところを超えたもの、あるいは、脊梁山脈を超えた気流が新たに雪雲を作ったもので、限られた場所で、しかも短い時間の降雪でした。
しかし、金曜の雪は、南岸低気圧の気圧配置のときの雪です。
雪が降る範囲が広く、長時間にわたって降る雪ですが、ちょっとした気温差で雨に変わるかもしれないという予報が難しい雪です。
最新の気象情報の入手に努め、金曜朝の通勤・通学に備える必要があります。
再び寒気が南下
南岸低気圧通過後、西高東低の冬型の気圧配置が強まり、寒気が南下して寒くなります。
日本海側の地方では、再び大雪がふる可能性がありますが、特に、雪崩に注意する必要があります。
雪崩注意報が広い範囲に発表されていますが、大雪が降ったあとに気温が一旦上がると、表目が融けて、その後の寒気で固まり、その上に積もる新雪が滑りやすくなるからです。
雪崩注意報が各地に発表されていますが、雪崩注意報は、大雪が止んでも、雪崩の可能性がある間は継続されています(図3)。
このため、発表期間が長い注意報ですが、雪崩の危険性が同じではなく、一旦暖かくなったあとに降る大雪による表層雪崩は、より危険という認識が必要です。
冬の最中に発生する表層雪崩は、雪崩が発生しなかった場所で発生したり、雪崩の走路が思わぬ場所まで達するからで、過去にはひとつの雪崩で158名が死亡した例もあります。
雪国の人たちも、週末の気象情報に注意が必要です。