「利権のドロドロ追及」が選挙のテーマになれば東京都政は刷新される
フーテン老人世直し録(234)
文月某日
山口敏夫元労働大臣が東京都知事選挙に参戦を表明した。森喜朗東京五輪組織委会長を辞めさせるための立候補である。かつて「政界の牛若丸」と呼ばれ、田中角栄、中曽根康弘、金丸信など稀代の政治家を相手に変幻自在の動きを見せた人物の参入にフーテンはいささかの感慨を覚える。
一方で小池百合子元防衛大臣は自民党の推薦なしで立候補することを表明し、都議会の解散、オリンピックを含む利権の追及、舛添問題の徹底検証などを公約に掲げた。両者に共通するのはオリンピック利権の追及である。ターゲットは森喜朗東京五輪組織委会長ということになる。
東京都知事選挙は自公推薦候補が二代続けて「政治とカネ」で辞任に追い込まれたことから、当初は野党が誰を候補者にするかに注目が集まった。ところが小池氏が突然立候補を表明したことで様相は一変する。
自民党が分裂選挙になれば自公対野党の構図は崩れ、そこに山口敏夫氏が参戦して選挙活動を行えば「利権の追及」がキーワードに浮上する可能性がある。そうなれば森喜朗氏が推す候補には「利権派」のレッテルが貼られるかもしれない。
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