「日本×香港×フランス」の新感覚レストランが誕生 予想を超えるメニューの数々を一挙紹介!
香港で人気のレストランが東京上陸
東京は世界有数の美食都市なので、世界からたくさんのレストランが上陸しています。その中でも今注目したいのが、2023年7月24日に誕生した「CENSU TOKYO(センストーキョー)」。
本店「CENSU(センス)」は2021年6月香港にオープンしました。コロナ禍にもかかわらず、初年度から客足が絶えず、順調にリピーターを増やし、東京へ出店することになったのです。
グローバルでの経験が豊富なチーム
「CENSU」代表を務めるのは佐藤峻氏。幼い頃から父親が経営する居酒屋を手伝い、日本料理の腕を磨きます。その後にフレンチレストランで修業を始め、20歳で海外へ。日本、シドニー、ロンドン、香港で研鑽を積み、様々な食材と技法を熟知しています。
「CENSU TOKYO」の代表は金須郁幸氏。専門学校を卒業して星付きのフレンチレストランへ。佐藤氏とは以前から交流があったので香港で共に働きますが、コロナの影響で帰国を余儀なくされます。そしてコロナ禍が明けたこの2023年に「CENSU TOKYO」をオープンすることになりました。
マネージャーを務めるのは三木小夏氏です。香港で佐藤氏、金須氏と共に働いた後、マンダリン オリエンタル 東京、日本のフォーシーズンズホテル東京大手町「VIRTÙ」を経て「CENSU TOKYO」にジョインしました。
香港という美食の街で絆を深めた、グローバルでの経験が豊富なチームであるといえるでしょう。
使い勝手のよい造り
店内には40席が設けられており、1階はカウンター席、2階はテーブル席。カウンター席はキッチンの臨場感が体感できる特等席になっています。2階には落ち着いて食べられるテーブル席に加えて、開放感のあるテラス席も併設。シーンによって、使い分けることができるでしょう。
香港と日本の融合が感じられるデザインになっており、唐草模様の施しを入れた吊り天井やドクロの模様になっている千鳥格子のクッションなど、随所に遊び心が見かけられます。外観は「CENSU」と同じルーバーや香港の代名詞ともいえるネオン管を採用。道行く人々の関心を引きます。
コースもアラカルトも
「CENSU TOKYO」で味わえるのが、フランス料理をベースにし、和洋中の食材や技法をふんだんに取り入れた料理。シェフおまかせコースとアラカルトが用意されています。コースにはアラカルトメニューが組み込まれており、色々な料理を味わえるのでオススメです。
コースには、11品から12品の「松」(14,800円、3グラスワインペアリング付き)、9品から10品の「竹」(11,800円)、7品から8品の品の「梅」(8,800円)が用意されており、お腹の具合によって最適なものをチョイスできるのが嬉しいところ。
今回は「松」で提供されたメニューを紹介しましょう。
蛤ドランケンクラム
大きな身の蛤をウイスキー、紹興酒、梅酒に漬け込み、桜の葉をインフューズして風味を付けました。ほのかに差す甘味が特徴的で、菊の花びらが華やかです。
牡蠣
北海道厚岸町の大きな牡蠣を柚子の三杯酢でさわやかに仕上げました。クリーミーで肉厚、圧巻の食べ応えです。下には隠し味にモズク。
ほうれんそうの胡麻和え
目を引くプレゼンテーションです。バトン状のほうれん草を崩し、炒った胡麻のソースとよくからめていただきます。胡麻が香ばしく、ほうれん草は瑞々しさも感じられます。
鯛
真鯛の刺身に、柚子胡椒風味のソースと紅芯大根のピクルスを合わせ、鮮やかな彩りに仕上げました。ディルの香りもさわやかです。
チキンブレスト
蒸した鶏胸肉でオクラをサンドしたという、独創的な一品。豆苗のしっかりとした味わいに、マスタードと茗荷が刺激的です。
花ズッキーニの天麩羅
中には帆立、海老、3種のチーズが包まれており、ズッキーニの青味とよいコントラスト。ポートワイン、マッシュルーム、トリュフでつくられたソースは濃厚で旨味たっぷりです。残ったソースは、バゲットをもらって、ぬぐって食べるとよいでしょう。
キャラメルコーン
トウモロコシはカラッと揚げられていながらも、甘くてジューシーです。ブラウンバターとスターアニスのソースは癖になるパンチある食味。手にとって豪快に食べてください。
海老トースト
海老トーストをお好み焼き風にアレンジしました。自家製のスパイシーアイオリソースに、鰹節とマヨネーズが合わさって、面白い取り合わせです。
海南チキンパエリア
4人前はありそうな、迫力あるシグネチャーの一品。食べ切れなければ、残りは持ち帰ることも可能です。パエリアは帆立貝の出汁で炊き、パンダンリーフ、レモングラスなどで味付けしました。鶏肉はソミュール液に漬けてから3日間ドライエイジングしてから焼き、手間がかけられています。身は弾力があって、佳味もたっぷり。爪もそのまま食べられ、カリカリっとしたテクスチャが印象的です。添えられた青ネギのソースは、鶏肉に付けたり、ご飯に加えたりして、味変を楽しんでみてください。
すき焼き
すき焼きの新しい表現方法。味を染み込ませた黄身を割り、全体をよく混ぜて食します。汁気が少ないので、素材の味わいがよりくっきりと感じられるでしょう。
西京味噌あいす
西京味噌のアイスクリーム、五香粉風味の林檎と、柚子と抹茶メレンゲという取り合わせ。様々な妙味が一体となっています。
キャラメルコーンアイス
キャラメルポップコーン風味のアイスクリームで、ほんのりと広がるビター感が心地よいです。ドラゴンフルーツやキウイなどがちりばめられています。
杏仁団子
求肥でシャインマスカットを包み込み、串に刺しました。周りにはアールグレイのクランブル。削られたシャインマスカットのソルベは、シャキシャキとして小気味いいです。
ナチュラルワイン
ワインは、世界中からセレクトしたナチュラルワインが充実しており、どれも料理にマリアージュするものばかりです。
「クレマン・タルザス・ジェム/アンドレ・ローレル 2020」(グラス 1,280円、ボトル 8,800円)は、フランス・アルザスのシャンパーニュ製法のスパークリングワイン。ミネラル感があってすっきりしているので最初の一杯にはぴったりです。
白ワインはドライで柑橘が香る「コエノビウム/モナステーロ・ディ・ヴィトルキアーノ 2021」(グラス 1,280円、ボトル 9,400円)がオススメ。イタリア・トレビアーノ産で魚介類や野菜に寄り添います。
「CENSU “百態” 特別純米酒」(一合 1,280円)は、同店の名前がついたオリジナル日本酒です。さらっとして、絹のようになめらかで、やさしい味わい。
新しい感覚のレストラン
日本をはじめとして、アジアのレストランは年々レベルが上がり、注目されています。「CENSU TOKYO」は香港と日本というアジアのバックグラウンドをもちながら、美食のフランス料理のエッセンスをふんだんに取り入れています。新感覚の食味と雰囲気が味わえるので、是非とも自身の五感で感じてみてください。