テストに値しないテスト。柏木への好評価は“井の中の蛙”的
後半頭から投入されたカンボジア戦で、ハリルホジッチから「彼がボールに触るたびに、ゴールの予感が高まった」と評価された柏木陽介。「柏木投入ズバリ!」。ネットメディアも例によって賑やかな見出しを打った。シンガポール、カンボジアとの2連戦で、唯一株を上げた選手。数少ない収穫の一つ。世間は柏木を貴重な存在として見ているようだ。
しかし、偉そうに言えば、これは予想通り。驚くに値しない結果だ。
カンボジアは、カウンター攻撃中心の弱者。基本的に引いて守ってきた。高い位置から強烈なプレッシャーを掛けてこなかった。労せずして長い時間、マイボールの状態を維持できる相手だったわけだ。そこに彼は誰よりもすんなり収まる。能力を発揮しやすい、おあつらえ向きの環境になる。居心地のよさを誰よりも感じながらプレイしていたと想像できる。
しかし、長所は短所の裏返しでもある。
かねてから指摘されていた柏木の問題点は、相手ボール時の対応だ。敵を追いかけ、ボールを奪うことが得意ではない。
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たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバー 2015年11月
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