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【手帳の考え方】表紙デザインから伝わるメッセージ。「Iconic」(アイコニック)の主張に激しく共感

舘神龍彦デジアナリスト・手帳評論家・歌手

フランスの手帳・文具メーカー・クオバディス。クレールファテーヌの一部門でもある同社の新しいフラッグシップコレクションは、「Iconic」(アイコニック)

 No.1からNo.4の4種類にそれぞれテーマが設定されています。そしてそれぞれに横罫(5mm)のノートと、ダイアリーが用意されています。

 これはいわゆる文具としてのプロフィール。そしてより重要なのは、各ラインのテーマに込められた主張です。

 新しいフラッグシップコレクションと名乗るだけあり、その一つ一つにきっちりとしたメッセージが込められているのです。

アイコニックのビジュアルが大きく並んだところ
アイコニックのビジュアルが大きく並んだところ

 たとえば、No.1「RESISTANT」(※ Eの上にアクサン)はその名の通り抵抗。青と黒、表紙には、アイボリーで複雑に構成された抽象的な模様があしらわれています。

 その名の通り、時に耐える試練への抵抗がテーマです。

 また、No.2「CREATIF」(※ Eの上にアクサン)は、クリエイティビティ。想像力を駆使して創造していく。

 No.3は「LIBRE」。自由です。

 No.4は「AUDACIEUX」。大胆。革新的で実験的。

 このように新しいフラッグシップコレクションには、それぞれテーマが設定されています。表紙の抽象画のような紋様は、それぞれのテーマを表現しています。

文具であるとともにメッセージを伝えるもの

 要するにクオバディスのこのコレクションは、文具であると同時にメッセージを明確に伝えることを、アイテムのコンテンツとして、機能として持っているというわけです。

 単にものであるにとどまらず、持ち主を鼓舞する。そういう役割が与えられているとも言えます。

 ノートは、文具です。それは間違いがありません。そして、そのノートそのものに、ユーザーがいろいろな形での愛着を持ち、意味を持たせることもめずらしくないかもしれません。

 そしてこの「Iconique Notebook」においては、メーカー自らがそういう提案をしてきているわけです。

デジアナリスト・手帳評論家・歌手

デジアナリスト・手帳評論家・歌手。著書『手帳と日本人』(NHK出版新書)は週刊誌の書評欄総ナメ。日経新聞「あとがきのあと」登場ほか大学受験の問題に2回出題。『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)等著書多数。「マツコの知らない世界」(TBSテレビ)「HelloWorld」(J-WAVE)はじめテレビ・ラジオ出演多数。講演等も。手帳ユーザーを集めた「手帳オフ」を2007年から開催する等トレンドセッター的存在。手帳活用の基本をまとめた「手帳音頭」をYouTubeで公開中。認知症対策プロダクト「おぼえている手帳」は経産省オレンジイノベーションプロジェクト事業採択。

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