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ワクワク!ドキドキ!少しハラハラする絵本3冊~元保育士パパがすすめる【絵本の読み聞かせ】

hirofuminice元保育士Webライター

子育て中のお父さん、お母さんは、子ども達と絵本を楽しんでいますか?

絵本の読み聞かせは1冊の絵本と親子で座る場所があれば簡単にでき、時間もかかりません。さまざまな教育的効果もあるので、お子さんが小さいうちにたくさん読み聞かせをしてください。

今回は、“ワクワク”“ドキドキ”、そして少しだけ“ハラハラ”する絵本を紹介します。

ワクワク!ドキドキ!少しハラハラする絵本① 『きょうは みんなで クマがりだ』(マイケル・ローゼン 再話・ヘレン・オクセンンバリー絵)

お父さん、お母さん、3人の子ども達、そして犬1匹の家族でクマ狩りに出かけるお話です。草原、川、ぬかるみ、森、吹雪を越えてたどり着いた洞穴。洞穴を潜り抜けようと進んで行くと、光って濡れた鼻、大きくてふわふわした耳、大きくてぎょろりとした目が見えて…。

洞穴にたどり着くまでは「カサカサカサ」「チャプチャプチャプ」などオノマトペを交え、モノクロとカラーのページが交互に繰り返されます。洞穴でクマに遭遇してからは全てカラーページという変わった構成が楽しいです。

僕はこの絵本が大好きで、今までに数えきれないほど読み聞かせをしてきました。以前書いた「絵本の読み聞かせのポイントは無理しないこと~元保育士パパが教える【絵本の読み聞かせの子育て効果】」の記事ではあまり感情を込めすぎず、淡々と読む方法をお伝えしましたが、実際僕は坦々と読むことを心がけています。しかし、この絵本を読むときは、僕なりのこだわりの読み方があるのです。洞穴にたどり着くまでは同じフレーズの繰り返しということもあり淡々と読みますが、くまに遭遇する直前はたっぷりと間を空けて聴き手のドキドキ感を存分に煽り、大きめの声や早口などを交えてラストまで一気に読み切ります。

とにかく楽しい絵本なので、ぜひ親子で楽しんでほしいです。

『きょうは みんなで クマがりだ』(Yahoo!JAPANショッピング)

ワクワク!ドキドキ!少しハラハラする絵本② 『かいじゅうたちのいるところ』(モーリス・センダック 作)

元気な男の子マックスが、ある夜おおかみのぬいぐるみを着ていたずらをして、お母さんに怒られて寝室に放り込まれてしまいます。すると、寝室に気が生えて、波が押し寄せてきて運ばれてきた船に乗って1年と1日航海して、怪獣達のいる島に到着するのです。マックスは怪獣達の王様になって島で楽しく過ごしているのですが、ある日…。

2010年に映画化されているので、知っている人も多いことと思います。

迫力があるのに愛らしい怪獣達が魅力的です。そして冒頭から怪獣達が住む島に着くまで少しずつ絵が大きくなっていく構成が、とても効果的。マックスと怪獣達とが仲良く遊ぶ場面では絵本いっぱいに絵が描かれ言葉が全く書いていないページがありますが、言葉がないことで子ども達の想像力がますます膨らむでしょう。言葉がなくても声や音が聞こえてくるような絵の力には、大人も惹きつけられます。

『かいじゅうたちのいるところ』(Yahoo!JAPANショッピング)

ワクワク!ドキドキ!少しハラハラする絵本③ 『三びきのやぎのがらがらどん』(北欧民話・マーシャ・ブラウン 絵)

三匹とも“がらがらどん”という同じ名前の兄弟ヤギが、山に草を食べに出かけます。途中の谷川には大きくて気味の悪い“トロル”が住んでいますが、三匹は無事に橋を渡って山に行くことができるでしょうか。

日本で初版が出版されたのは1965年。お父さん、お母さんの中には子どもの頃に読んでもらった経験がある人も多いでしょう。トロルも迫力ありますが、後半トロル以上に迫力がある大きいヤギのがらがらどんに子ども達の目は釘付けになるでしょう。読み手も「ひどく しゃがれた がらがらごえ」で、迫力たっぷりに読むと効果的です。ラストは一転して明るく読み終えることで落差が出て、絵本の楽しさをより一層引き立てます。

『三びきのやぎのがらがらどん』(Yahoo!JAPANショッピング)

まとめ

今回は、ワクワクドキドキ、少しハラハラする3冊の絵本を紹介しました。今回紹介した3冊は少し抑揚をつけて読むと、ますますワクワクドキドキ感やハラハラ感が強調されて楽しいです。子ども達は大興奮で「もう1回読んで!」とせがむのではないでしょうか。親子で何度も繰り返し読んで、楽しんでください。

「親子で読みたい!無償の愛を描いた絵本3冊~元保育士パパがすすめる【絵本の読み聞かせ】」では無償の愛を描いた絵本を紹介していますので、ぜひご覧ください。)

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

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