和菓子でハロウィン!「かぼちゃ最中」に詰まった老舗の自由な発想と甘さ控えめで風味豊かなかぼちゃ羊羹
ジャックオーランタンにお化け、黒猫と和菓子屋さんにもハロウィンの習慣がどんどん広まり、10月後半ともなると季節の上生菓子のラインナップに組み込まれるようになりつつありますね。ちょっと大人びた意匠もあれば、子供たちがわくわくするような愛らしい意匠のものも揃い、その表現力に思わず笑顔。
ハロウィンの和菓子は上生菓子ばかりではありません。旬の南瓜を餡に仕上げ、お饅頭やどら焼きに取り入れたり、パイ菓子にしたりとある程度お日保ちがするお菓子も充実。
創業1688年、なんと元禄元年よりその歴史がはじまったとされている高知県の和菓子屋「西川屋老舗」さんには、まさに今の季節にこそぴったり且つ、思わず誰かにあげたくなってしまうような可愛らしいモダンな和菓子があるのです。
今回は西川屋老舗さんの「かぼちゃ最中」をご紹介。
最中といいましても、最中種であんこを挟んだものではありません。三重県にて受け継がれる銘菓に一枚の最中に色付けした羊羹を流し込んだお菓子があるのですが、そちらに感銘をうけて誕生したというかぼちゃ最中。
鮮やかな橙色の最中種と、やや落ち着いたトーンながらも秋の豊かな実りを如実に反映させた橙色が季節感を盛り上げてくれますね。そうそう、裏面も要チェック。にっこり笑うお馴染みの三角おめめのお化けから「Boo!」という声が今にも聞こえてきそう。
手の平にすっぽりと納まる最中に流し込んであるのはかぼちゃの羊羹。べた付かないよう表面には砂糖が塗され、南瓜の種もみっつお行儀よく配置されています。
もちっとした食感の練り羊羹は、想像していたよりもあっさり。ひとくちめは最中種の香ばしさとさくっとした歯応えを楽しみ、咀嚼していくうちにじんわりと広がるかぼちゃの風味。
とっても上品なかぼちゃ羊羹ですね、すーっと優しい白餡の甘さが口全体をならしてくれたかと思えば、ほこほこっと自然な風味の南瓜が口の中を満たしてくれます。白餡とかぼちゃの絶妙なコンビネーションの合間に、ぽりっとクリスピーな南瓜の種を挟むのも忘れずに。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<西川屋老舗・知寄町本店>
公式サイト(外部リンク)
高知市知寄町1-7-2
088-882-1734
9時~19時