創業昭和21年

中洲の真ん中ともいえる中州中央通りと永楽町通りが交差する場所にあるのは、戦後まもなく創業した「博多荘」。昭和21年から繋ぐ歴史は70年を越え、80年を迎えようとする老舗中の老舗です。
福岡一の繁華街に位置する交差点の真ん中に佇むお店は、〆のラーメンはもちろん、一品料理でお酒を楽しむこともできるお店。この中州の街と共に歴史を歩んできたワンタン麺の発祥ともいわれる名店です。

昭和21年といえば戦後間もない頃。この時代に幕を開けた博多ラーメンのお店はいくつかあるようですが、どれが一番とか元祖とかではなく、その時代から提供してきた味がある、というのが個人的には大切かと思います。そう考えれば、この博多荘も発祥のお店のひとつですね。
店内は天井には木の梁があり、博多の賑やかな雰囲気が感じられるレトロ感もある空間です。ほぼテーブル席ですが、一部カウンター席もあります。

博多荘ラーメン

冒頭にも述べましたが、名物のワンタンはいただきたいところ。そこで、いわゆる全部乗せ、いいとこどりの博多荘ラーメンです。ワンタンはもちろん、チャーシューも増量、煮玉子に海苔もトッピングされている豪華な一杯です。さりげなくネギも美味しそうですね。

白濁のスープは昔ながらのシンプルな仕上がり。濃すぎず薄すぎず、インパクトが強いわけではないのですが、この優しい味わいこそ飽きがこないのです。

濃度は控えめの豚骨スープ。まろやかでカエシの塩味も優しく広がる。あっさりとした味わいながら、コク深さも感じる美味しさです。

博多ラーメンの定番ともいえる中細サイズのストレート麺。あっさりとしたスープに丁度良いサイズの麺がスルスルっと美味しくいただけます。硬さは普通くらいで程よい食感を楽しむのが良いかも。

これが名物のワンタンです。アツアツでとろっとした皮の食感。その中にはギュッと詰まったジューシーな餡。スープの味わいと絡むと、これが美味い。発祥といわれる名物の味わいですね。

1枚はそんなに大きくはないチャーシューですが、脂感の割合もよく、柔らかく美味しくいただけます。博多荘ラーメンにはチャーシューもたっぷり。

ラーメン

こちらはノーマルのラーメン。ネギとキクラゲとチャーシューがシンプルにトッピングされています。麺とスープを純粋に味わえる、〆にサクッといただける美味しいラーメンです。

チャーハン

このチャーハンが美味いのです。湯気が立ちアツアツの仕上がりです。ラード感が漂い、濃いめの味ではないですがしっとりと味わい良い。これはクセになる美味しさですね。〆でも食べたいメニュー。

テーブルにある辛子高菜。ピリッとした刺激が美味しい。ラーメンに入れすぎは注意ですが、軽く加えてり、チャーハンとあわせても美味しい。

他にもゴマやコショウ。餃子用のタレにラー油もあります。

ランチタイムもいただけて、夜は一品メニューも豊富でお酒も楽しめるお店。中洲のど真ん中ですから、常に賑やかな人気店です。そしてお店の雰囲気からは、博多山笠の空気感も感じますね。

そうそう、博多一口餃子とビールも最高ですよ。ラーメン屋さんでいただくビールは、やっぱり瓶ですね。この雰囲気だけでも楽しく酔えそうです。

博多一の繁華街、中洲の街で歴史と共に佇む博多荘。博多ラーメンの王道であるシンプルな豚骨の味わいと、賑やかな雰囲気に酔いしれて。博多の街と味を楽しめる名店のひとつです。

博多荘