ワールドシリーズ優勝を逃したヤンキースからFAとなるのは、ソトの他に誰と誰と…!?
ニューヨーク・ヤンキースは、15年ぶりにワールドシリーズへ進んだ。けれども、最初の3試合に敗れ、そこから、1勝しか挙げることができなかった。ワールドシリーズでは、0勝3敗から4連勝だけでなく、0勝3敗から2連勝のチームすら皆無だ。今年のヤンキースも、前例を覆すことはできなかった。
今オフ、ヤンキースの最優先事項は、FAとなるホアン・ソトとの再契約だろう。昨オフのFA市場において、大谷翔平(現ロサンゼルス・ドジャース)がそうだったように、今オフのFA市場にソト以上の選手は――少なくとも野手には――いない。
ソトの他にも、ヤンキースからは、二塁手のグレイバー・トーレス、外野手のアレックス・バーデューゴ、リリーフ投手のクレイ・ホームズ、トミー・ケインリー、ティム・ヒル、ジョナサン・ローアイシガがFAとなる。また、一塁手のアンソニー・リゾー、リリーフ投手のルーク・ウィーバーとルー・トリビーノは、来シーズンが球団オプションだ。
ヤンキースは、トーレスに再契約を申し出るかもしれないが、トーレスの要求がそれを上回るなら、深追いはしない気がする。夏のトレードでマイアミ・マーリンズからジャズ・チザムJr.を獲得した時、ヤンキースは、トーレスを二塁から三塁へ移し、チザムJr.に二塁を据えようとした。だが、MLB.comのブライアン・ホークによると、トーレスがポジションの変更を嫌がったという。そのため、チザムJr.は、マイナーリーグでも未経験の三塁を守ることになった。
FAとなる三塁手には、アレックス・ブレグマン(ヒューストン・アストロズ)がいる。新たな内野手が加わらなくても、ヤンキースは、若手のオズワルド・ペラーザとオズワルド・カブレラのどちらか、あるいはジョン・バーディを、二塁もしくは三塁に起用することができる。
バーデューゴとの再契約は、見送りそうだ。ソトが残留すれば、外野は、ジェイソン・ドミンゲス、アーロン・ジャッジ、ソトの3人で埋まる。控えは、トレント・グリシャムだ。ソトが去った場合、ヤンキースは、バーデューゴよりもパワーのある外野手を探す可能性が高い。今オフにFAとなる外野手のうち、アンソニー・サンタンデア(ボルティモア・オリオールズ)、テオスカー・ヘルナンデス(ドジャース)、タイラー・オニール(ボストン・レッドソックス)は、今シーズン、30本以上のホームランを打った。それぞれ、44本、33本、31本だ。バーデューゴのシーズン最多本塁打は、13本(2021年、2023年、2024年)に過ぎない。
リゾーは35歳。近年のスタッツは、低下している。昨シーズンが99試合で12本塁打と出塁率.328、今シーズンは92試合で8本塁打と出塁率.301だ。それに対し、球団オプションは、年俸1700万ドル(解約金600万ドル)。ヤンキースは、オプションの行使よりも、解約金を支払うことを選ぶはずだ。
一方、ヤンキースがウィーバーの球団オプションを行使することは、まず間違いない。リリーフ投手に転向した今シーズンは、62登板で84.0イニングを投げ、奪三振率11.04と与四球率2.79、防御率2.89。シーズン終盤とポストシーズンは、クローザーを務めた。球団オプションは、年俸250万ドルと安い。ちなみに、このオプションの金額は、今シーズンのイニングに応じて段階的に増えることになっていたが、最低でも100イニングを投げる必要があった。先発投手としてのイニング設定だった、ということだ。
ドジャースからFAになる選手については、こちらで書いた。