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お肉の食べすぎは体に毒?何ごともバランスよくが一番!

めぐねこ介護頑張る栄養士/ライター

介護食だけでなく普通の食事にも言えることですが、「なにごともバランスよく」が一番大切です。最近は「糖質を抑えてたんぱく質多め」の食生活をしている人、多くないですか?実は若い方だけでなく高齢者の肉類の摂取量が飛躍的に上がっているんです。たんぱく質は体に必要な栄養素ですがご飯を食べずにお肉ばかりの食生活は体調不良に繋がる事もあるので注意が必要です。特にお肉を食べすぎるとカロリーオーバーになるだけでなく、腸内環境をはじめとする下記の症状を引き起こします。具体的な症状としては

1.腎臓に負担がかかる

2.おならのにおいが気になる

3.尿酸値が上がる

4.太る

特に腸内環境に悪影響を及ぼし、慢性腎不全をはじめとする慢性炎症(※1まんせいえんしょう)と関係がある事が最近わかってきました。(慢性炎症:一過性に治まるはずの炎症反応が完全に治まりきらずに弱い状態でだらだらと長引き、炎症反応にブレーキをかける機能も十分に効かなくなってしまう状態のことを言います。)その中でも慢性腎臓病は、3か月以上腎機能検査の数値が悪い状態が続くことです。

たんぱく質は筋肉や臓器などの体を作る要素で、肉や魚、卵、乳製品などのたんぱく質が多い商品を摂ると消化の過程でアミノ酸に分解されます。分解されたアミノ酸は小腸で吸収されますが全てが吸収されるわけではありません。吸収しきれなかったアミノ酸は日和見菌(※2ひよりみきん)のエサになります。(※日和見菌とは健康な時は大人しくしているが、体が弱っていると腸内で悪い働きをする菌のこと。善玉菌より悪玉菌が増えると日和見菌が悪玉菌の味方になり、病気にかかりやすくなります。)そして日和見菌は悪玉菌へと変身して悪玉菌発生へ繋がります。

筋力維持のために糖質など他の栄養素を少なくしてたんぱく質を多く偏った食事を続けると、悪玉菌が増え、そこから発生する毒素が臓器へダメージを与えます。

たんぱく質は“摂りだめ”ができないので一度に多量に食べると体外へ排出されます。

例えば、夕食でたくさん肉を食べて1食で1日分のたんぱく質を摂ったとしても、体内で利用しきれずに排出されてしまいます。また、食べる感覚が空くと筋肉の分解のリスクもあるので、3食に分けにして食べることが大切です。また、肉類は種類や部位によってエネルギーや栄養素量が異なるので、何の肉のどの部位が良いかを少し意識すると、脂の摂りすぎを少しでも防ぐことができます。

筋力維持のために、たんぱく質をとらなくては!と思うかもしれませんが何ごともほどほどにバランスよくごはんをはじめとする炭水化物、たんぱく質、脂質、野菜や海藻などのビタミン、ミネラルをとる事が体のためには一番です。毎食まんべんなく取るのは難しいですが「1日で取れたか?」そのくらいゆるく考えないと介護食を長く作り続けるのは疲れてしまいます。

※すでに食事療法を受けている方は、医師や看護師、管理栄養士にご相談ください。

介護頑張る栄養士/ライター

栄養士。家族の介護をきっかけにスーパーやコンビニで手軽に買える食品で介護食を作っています。むずかしいと思われる介護食を美味しく、簡単に、お金をかけずにをモットーに作っています。また自分の経験をもとにライター活動もしています。

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