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【週刊くふうハヤテ】約1カ月ぶりに連勝! 市役所職員から転身の早川太貴らがフレッシュ球宴出場へ

菊田康彦フリーランスライター
くふうハヤテの早川太貴(2024年6月11日筆者撮影)

 今シーズンからプロ野球(NPB)の二軍、ウエスタン・リーグに参加している新球団、くふうハヤテベンチャーズ静岡。先週(6月19~22日)は本拠地のちゅ~るスタジアム清水で広島東洋カープと2連戦、タマホーム スタジアム筑後では福岡ソフトバンクホークスと1試合を戦った。

対広島:19日●7対8 20日〇4対2

 18日から3連戦で行われる予定だった広島戦は、初戦が雨天のため中止に。19日の試合は1回裏に三番・福田秀平(千葉ロッテマリーンズ)の犠飛で先制すると、3回には五番・仲村来唯也(なかむら・らいや、九州アジアリーグ・火の国サラマンダーズ)が球団初の満塁ホームランを放つなど、7対0と大きくリードする。だが、7回無失点の先発・早川太貴(はやかわ・だいき、ウイン北広島)の後を受けた救援陣が崩れて8、9回で8点を失い、悪夢の大逆転負けを喫した。

 続く20日の試合は1点を追う5回裏に一番・増田将馬(ますだ・しょうま、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックス) の適時二塁打で追いつき、1死一、三塁から三番・折下光輝(おりした・こうき、関西独立リーグ・堺シュライクス)の内野ゴロの間に走者がかえって勝ち越しに成功。7回には折下と五番・草場悠(くさば・ゆう、ベイサイドリーグ・千葉スカイセイラーズ)のタイムリーで2点を加えると、救援陣が広島の反撃を1点に抑えて逃げ切った。

対ソフトバンク:22日〇3対0

 1日置いてタマスタ筑後で行われた22日のソフトバンク戦は、5回表に1死満塁から仲村のタイムリーで1点を先制。序盤のピンチを切り抜けた先発の二宮衣沙貴(にのみや・いさき、BCリーグ・茨城アストロプラネッツ)が7つの三振を奪う力投で7回まで無失点に抑えると、8回に二番ジェリンソン・バスケス(カープアカデミー)の適時三塁打、9回には六番・宜保優(ぎぼ・ゆう、BCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス)のタイムリーで加点し、3点リードで9回裏の守りを迎える。

 ここでマウンドに上がったのが、ソフトバンクなどNPB3球団で通算337試合登板の実績を持つ藤岡好明。横浜DeNAベイスターズ二軍投手コーチを経て九州アジアリーグ、火の国サラマンダーズでコーチ兼任として現役復帰した39歳の大ベテランは、プロ入りから8年間在籍した古巣を3者凡退に抑え、20日の広島戦に続く今季2つ目のセーブを挙げた。

 これでくふうハヤテは、5月16~19日(3連勝)以来およそ1カ月ぶりの連勝。このカードは23日も行われる予定だったが、雨天のため中止になっている。

兄は巨人、フレッシュ球宴選出の増田将馬は「自慢の足を存分にアピールしたい」

 20日にはファームのオールスター戦「フレッシュオールスターゲーム」(7月20日、姫路・ウインク球場)の出場選手が発表され、くふうハヤテからは前出の早川、増田の2名がウエスタン・リーグのメンバーとして選ばれた。

 昨年までは北海道北広島市役所の職員として勤務する傍ら、クラブチームのウイン北広島でプレーしていた早川は、くふうハヤテでは開幕投手を任されるなど10試合に登板して3勝4敗、防御率はリーグ9位の3.45。フレッシュオールスター出場にあたっては「持ち味の真っすぐの強さで、イースタン(・リーグ)の選手に真っ向勝負を挑みます」とコメントしている。

 また、読売ジャイアンツの増田大輝の弟である増田は、今季は53試合の出場でリーグ7位の打率.275、同11位の出塁率.341をマーク。13盗塁はリーグ3位で、こちらもフレッシュオールスター出場に向けて「自慢の足を存分にアピールしたいと思います」と意気込みを語っている。

 なお、くふうハヤテはここまで63試合を消化して17勝42敗4分け、勝率.288でウエスタン・リーグ6位。5位の広島とは6ゲーム差となっている。今週は27日まで試合がなく、28日からは浜松球場に中日ドラゴンズを迎えての3連戦が予定されている。

(選手名の後ろのカッコ内は読みがな、前所属。文中の今季成績等は6月24日現在)

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フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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