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ソフトバンクOBイ・ボムホ監督のKIAが公式戦制覇 就任1年目で韓国シリーズへ<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
公式戦1位を決めたKIAのメンバー(写真:KIAタイガース/初報から差し替え)

チュソク(秋夕)連休中の韓国。17日のKBOリーグは全5試合が14時開始のデーゲームで行われた。

韓国シリーズ直行へのマジックを1とした首位のKIAタイガースはSSGランダーズ戦に敗れるも、2位サムスンライオンズもトゥサンベアーズに敗戦し、KIAの7年ぶり7度目(前後期制を除く)の公式戦1位(※)が確定した。

KIAはチーム打率3割を超える強力打線を誇り、投打ともに故障者が出てもその穴を埋める代役が現れ上位をキープ。6月12日以降、1度も首位の座を受け渡すことはなく、2位と8ゲーム差をつけて1位を確定した。

3、40代が主力に並ぶ打線の中で3年目20歳の三塁手キム・ドヨンが大ブレイク。主に3番に座り、打率3割4分4厘、「40-40」達成目前の37本塁打、39盗塁を記録している。

(関連記事:20歳のニューヒーロー100打点目が決勝打に 「40-40」まであと5本、2盗塁

チームを率いるのは現役時代に国際大会でも打棒を発揮し、2010年にはソフトバンクに在籍したイ・ボムホ。当初、打撃コーチとして春季キャンプをスタートする予定だったが、前監督が背任収賄問題で解任され、2月13日に監督就任が決まった。

42歳のイ・ボムホは10球団で最も若い監督だが、ソフトバンクでのコーチ研修、2軍監督、打撃コーチと経験を重ねてきた。現役当時から知るベテラン選手、コーチとして接してきた若手選手たちを持ち前のリーダーシップで率い、冷静な判断力で勝利に導いた。

(関連記事:元ソフトバンクのイ・ボムホがキャンプ中にKIA監督に急遽就任 前監督は収賄疑惑で先月解任

KIAは公式戦1位が決まり韓国シリーズ進出が決定。10月中下旬(日程未発表)にプレーオフを勝ち抜いたチームと対戦する。

映像:KIAの1位決定セレモニー(KBO公式YouTubeチャンネル)

※KBOリーグでは公式戦1位を「優勝」と表記するも、韓国シリーズに敗れると年間2位扱いに。年間球団順位は韓国シリーズを制したチームが1位となり、年度表彰は韓国シリーズ勝利チームにのみ行われる

◇9月17日(火・休)の結果

・トゥサン 8 - 4 サムスン(チャムシル)

 勝:チェ ウォンジュン

 敗:ファン ドンジェ

・キウム 2 - 4 KT(コチョク)

 勝:オム サンベク

 敗:ハ ヨンミン

・SSG 2 - 0 KIA(インチョン)

 勝:キム グァンヒョン

 敗:キム ドヒョン

・ロッテ 7 - 3 LG(プサン)

 勝:キム サンス

 敗:イ ジョンジュン

・NC 1 - 4 ハンファ(チャンウォン)

 勝:バリア

 敗:イ ジェハク

⇒ KBOリーグ公式戦日程と結果(ストライク・ゾーン)

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

◆「高温により5回終了後に10分間のクーリングタイム」

KBOリーグでは9月に入り、休日の試合開始時間が14時に。しかし8月までと変わらぬ暑さが続いていることから、5回終了後に10分間の休憩(クーリングタイム)を設ける対応を17日に決めた。各地で気温32、33度を記録したこの日、コチョクスカイドームを除く4球場で導入された。

またあす18日に14時開始予定だった3試合の、17時開始への変更が発表になった。

※本記事は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得て掲載。連日、KBOリーグの結果をお伝えしています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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