NHK朝ドラの舞台となる五島列島の「椿やさい」とは? 名店の五島メニューが好評のため期間延長!
五島列島
日本で今、注目したい地域といえば、長崎県の五島列島。
九州の最西端に位置し、大小様々な140の島々から構成されている地域です。他では出合うことができない素晴らしい食材の数々があり、これが永続できるようにと尽力しています。
2022年度後期のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」では、五島列島が舞台となるので、衆目を集めることは間違いありません。
以前、フランス料理の名門であるひらまつグループが、五島列島の魅力を存分に引き出し、サステナブルなフェアを行っていると紹介しました。
・NHK連続テレビ小説の舞台にもなる五島列島 名店で五島のマグロを食べるだけで海を守れるワケ(東龍)/Yahoo!ニュース
ひらまつの五島フェア
2022年5月1日から始まった試みは5ヶ月にも及びます。そしてこの7月には、ひらまつの正統派フランス料理を提供する「レストランひらまつ レゼルヴ」で開催。当初は7月末までの予定でしたが、好評のために8月末までに延長しました。
#ひらまつで味わう「五島の魅力」
・2022年5月1日~5月31日
アルジェント(銀座)
・2022年6月1日~30日
代官山ASOチェレステ 日本橋店
・2022年7月1日~31日(8月31日まで延長)
レストランひらまつ レゼルヴ
・2022年8月1日~31日
代官山ASOチェレステ 二子玉川店
・2022年9月1日~30日
サンス・エ・サヴール
2016年から料理長を務める内木塲寿知氏が選んだテーマは「循環」です。本来は捨ててしまうものを再利用し、新たな価値を創り出すという、非常にサステナブルな試み。五島の資源を循環させて作る「椿やさい」を中心に五島の食材をふんだんに取り入れたコースを完成させました。「椿やさい」とは、椿の種子から精製される椿油の絞りかすを天然肥料とし、五島近海の海水と合わせた畑で栽培された野菜です。
ランチには「MENU CLIMAT」(4,598円)、「MENU SOLEIL」(6,655円)と「MENU SAISON」(12,100円)が、ディナーには「MENU CIEL」(7,480円)、「MENU NUAGE」(12,100円)、「MENU TERROIR」(18,150円)を提供。
五島食材の魅力を最も満喫できる「MENU TERROIR」を紹介しましょう。
食前の一口
椿トマトのコンソメ
涼しげなグラスに入れられた椿トマトのコンソメは澄んだ味わいで、魚醤の「五島の醤」による旨味とオリーブオイルの香味も感じられます。グラスの上には、小魚のリエットやキャビア、スプラウトが載せられたパイ生地。パイを食べてから、コンソメを飲むとさっぱりとしてよいです。
アミューズブーシュ
椿南瓜のエスプーマ 福島さん有機JAS米のテュイル
水分が少なく濃厚な椿カボチャを、なめらかでコクのあるエスプーマに。五島米を用いたチュイールはサクサクとして、ほんのりとした甘味がカボチャにピッタリです。
前菜
五島サザエのコンフィ 磯の香るムースリーヌ
サザエの殻が被せられたプレゼンテーションがダイナミック。大きな五島サザエを低温でコンフィして、その弾力を活かしながら、甘味を引き出しています。サザエの下にある青海苔のリゾットは、磯の香りが出色。マッシュルームとインゲン、揚げたジャガイモが加えられており、様々な食味と食感を楽しめます。
魚料理
五島福江直送の鮮魚 ソースヴァンジョーヌ 椿野菜のバリエーション
滋味がたっぷりのクエを、皮目をパリっとしっかりローストしました。黄色ワインを用いたソースは高貴な香りがして、上品なクエとの相性は抜群です。ズッキーニ、プチトマト、ベーコン、エシャロットも添えられています。
肉料理
五島牛のロースト 朝採れ玉蜀黍のフラン ソースマデラ エストラゴン風味
幻の牛ともいわれる五島牛は、繁殖肥育一貫農家で育てられ、赤身と脂のバランスのよさが特長。五島牛のロース肉を土佐備長炭で均一なロゼ色にローストし、妙妙たる味わいに仕上げました。マデラ酒とエストラゴンのソースは馥郁たる風味です。付け合わせは食味が秀抜なモリーユ茸、甘いヒゲ付きのヤングコーンとそのムース。
デザート
椿メロン アニス香るブランマンジェ ライムのヴァシュラン
椿メロンのソルベにキウイソースとライムのメレンゲを合わせて、ヴァシュラン風に仕上げました。底に敷かれたアニスのブランマンジェは、口当たりがなめらかで香り高いです。ステムの長いカクテルグラスによる装いは気品があります。
小菓子、食後のお飲み物
最後に提供されたのは、ベルモットとアッサム紅茶のマカロン、新茶のトリュフショコラ。
五島は食材が豊富
白眉のコースでしたが、内木塲氏は五島の食材に対してどのような印象を持っているのでしょうか。
内木塲氏は丁寧に説明します。
「五島は、海の幸、山の幸、野菜と食材が豊富な場所です。よいものが揃っていますが、生産量は少ないですね。最高のものをつくるのが五島スタイルなので、椿メロンも五島牛もあえて生産量を増やしていません。五島の生産者は、自分たちの土地の環境を大切にしながらも挑戦を続けているという印象がしますね」
これまで多くの食材や生産者に接してきた内木塲氏も、五島は特別であると感じています。
生産者の想いや現地で感じたことが五島コースに
五島フェアは昨年に続いて、今年で2回目となります。前回に比べると使い慣れた食材をさらにおいしく味わうにはどうするか、食材の持ち味を生かしながらどのようにフランス料理に掛け合わせていくかを熟慮しました。
内木塲氏はゲストに向けて、次のように話します。
「1ヶ月から2ヶ月の期間で地域フェアを行っており、いつも実際に現地へ赴いています。今回も5月に五島を訪れて、たくさんのインスピレーションが得られました。生産者の想いや現地で感じたことが料理の中に表現されているので、是非ともご賞味ください」
※価格は全て税・サ込