【発達障害】親子で楽しんで取り組めた『不器用さ』を改善した療育の宿題【保育士ママが漫画で解説】
彼はとても不器用。
小さな頃から、自分でもそう感じていました。
粘土遊びでも、思った通りの形が作れませんでした。
もしかしたら、頭の中で形を想像し、イメージを膨らますことが出来ていなかったのかもしれません。
ハサミを使う工作でも、真っ直ぐに切れなかったり、切りたい場所に上手に刃先が当たらず、違う場所を切ってしまったりしていました。
ハサミの持ち方もぎこちなくて、「持ち方が違うよ!」と先生に注意されることもしばしば・・・
絵を描く時も、やはり思った通りに描けないことで、悩んでいました。
頑張りたいという気持ちはあるものの、友達と比べてうまくできないことが続くと、だんだんと嫌な気持ちが増えていってしまいます。
2歳から3歳、4歳と歳を重ねるにつれ、自信を失っていくようでした。
上手くできない自分にイライラ。そしてお部屋の片隅でふて寝。
そんな彼が、療育に通い出したのが年中さん(4歳)の春。
療育では言語聴覚士と理学療法士の先生に、それぞれ月に1回1時間ずつ見ていただきました。
そして「家でもやってみたらいいよ!」という、宿題が毎回出ていました。
「君は力があるから、お母さんだけじゃなくて、お父さんにも一緒にやってもらうといいよ」とも言われていました。それが・・・
『手押し相撲』です。
普通の相撲とは違い、手の平を合わせて押し合うルールです。
投げ飛ばしたり、すかしたりはしません。手と指に力を入れて、押し出した方が勝ち、先に円の外に出た方が負けというルールです。
そしてもう一つが『手押し車』です。
初めは10歩から、少しずつ練習を重ねながら距離を延ばしていきました。
ちなみに、足の持ち方には注意が必要です。
親の腰の負担と、本人の動きやすさの兼ね合いを考えて工夫し、研究することが楽しみにもなります。
この二つの運動によって、手の平だけでなく、指先までしっかり力を入れることを感覚として学ぶことが出来ます。
2年間通った療育も終わり、小学校でも不器用さは相変わらず続いています。
しかし、出来ることも少しずつ増え、出来ないからといってふて寝するような完璧主義にも陥らず、ある程度妥協することも覚えました。
そして、上手になりたいという気持ちを持ちつつ、なんとか頑張ってやっています。
最近の彼はというと、体も大きくなり、日に日にお父さんの身長に近づいています。
手押し相撲から発展して、普通の相撲をお父さんとすることもあるのですが、もう、いつお父さんが負けてもおかしくないくらいになりました。
母の応援にも力が入ります!