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ロシア鉄道フェリーは沈没せず、しかし積み荷の燃料タンク貨車の炎上で黒焦げ状態

JSF軍事/生き物ライター
SNS投稿動画より2024年8月22日、カフカス港のロシア鉄道フェリー被弾炎上

 8月22日のウクライナ軍によるケルチ海峡のカフカス港のロシア鉄道フェリーに対するミサイル攻撃(関連記事)から一夜明けて、衛星画像による戦果の確認が行われました。ロシア側からの公式発表では沈没とありましたが、実際には浮いています。しかし積み荷の燃料タンク貨車約30台の炎上ダメージは致命的で、船は完全に黒焦げ状態となっています。

 Схеми(Schemes)はラジオ・フリー・ヨーロッパの調査プロジェクトで、民間衛星サービス「プラネット・ラボ」の光学衛星画像を用いてカフカス港の8月23日の最新の様子がキリーロ・オフシャヌイ記者から報告されてます。

カフカス港:2024年8月23日

比較用の参考画像:カフカス港(2017年9月頃)

Googleアースよりカフカス港(2017年9月頃)の様子、桟橋の説明は筆者追記
Googleアースよりカフカス港(2017年9月頃)の様子、桟橋の説明は筆者追記

※画像の上側の短めの桟橋が自動車フェリー用で、下側の長めの桟橋が鉄道フェリー用。地図座標(45.34072, 36.67274

※比較用の参考画像の鉄道フェリー桟橋(全長約140m)を陸側から見て右側の船はコンロ―・トレイデル(全長109m)と大きさが一致。

 8月23日のカフカス港は自動車フェリーは見当たりません。そして鉄道フェリー桟橋および鉄道フェリー「コンロ―・トレイデル」が真っ黒に焼け焦げた状態で写っています。船体は浸水して傾いてはいますが着底まではしていません。

 しかしここまで激しく焼けてしまうと船の修理は困難で、掛かる費用と時間を考えると廃船になる可能性が高いでしょう。なおウクライナ海軍が今回の攻撃を実行したことを認めましたが、使用したミサイルの種類については言及がありませんでした。ただし海軍はATACMSやストームシャドウを運用していないため、ネプチューンの対地攻撃改造型を用いた可能性が高いでしょう。

軍事/生き物ライター

弾道ミサイル防衛、極超音速兵器、無人兵器(ドローン)、ロシア-ウクライナ戦争など、ニュースによく出る最新の軍事的なテーマに付いて兵器を中心に解説を行っています。

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