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Z世代社員はお酒を飲むだけでなく「酔っ払い」を見るのもイヤ? 嫌われる新年会、好かれる新年会

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

新年会は多くの人にとって楽しみなイベントだ。新しい年を迎えるうえで重要なセレモニーの場と言ってもいい。

ところがZ世代の社員にとっては、必ずしもそうではないと言うのだ。知らぬ間にZ世代社員のモチベーションを低下させてしまうこともあるという。

なぜ期待と高揚をもたらすはずの新年会が、逆に期待を裏切ることになってしまうのか? その原因とは何か?

今回は、新年会の企画で注意すべき点や改善策を探っていこう。心地よい一年のスタートを切るために、ぜひ参考にしてもらいたい。

■嫌われる新年会3選

そもそも会社の発展を祈願し、今年一年をよくしようと開催する新年会なのに、社員のモチベーションを下げるようなことは絶対に避けたい。では、どのような新年会が嫌われ、どのように対策すれば良いのだろうか。

Z世代社員のモチベーションをダウンさせる新年会の特徴は、大きく分けて3つある。

(1)泥酔新年会
(2)パワハラ新年会
(3)説教新年会

一つ目は泥酔新年会である。Z世代といっても、様々な人がいる。多様性の時代なのだから、「お酒が飲めない人」「飲めるがあえて飲まない人」等、お酒に対して様々な向き合い方がある。

近年、飲めるがあえて飲まない、少量しか飲まないライフスタイル「ソバ―キュリアス」を好む人が増えている。何を隠そう、私もその一人だ。

酔いたくないというだけでなく、酔っ払っている人を見るのも好きではないという人も多い。シラフとのギャップに嫌悪感を覚えるからだ。お酒を強要しないのは当然だが、泥酔している姿を見せるのも控えよう。

二つ目はパワハラ新年会である。説明不要だろう。飲みの強要、軽いボディタッチ、お酌の強要など言語道断。せっかく新しい気持ちで参加した社員も、新年会で叱責や嫌がらせをされては今年一年のスタートが最悪である。

三つ目は説教新年会である。お酒が入った勢いで、ついつい普段から覚えている感情が爆発してしまうことはある。パワハラとまではいかなくても、それが説教として受け止められてしまうとマズい。せっかく新たな気持ちで1年を始めようとしている時に説教をされたら、誰だって嫌な気持ちになる。パワハラ同様、新年会での説教は絶対に避けるべきである。

■好かれる新年会3選

このような新年会は、Z世代社員のモチベーションを落とすだけでなく、職場全体の雰囲気も悪化させる。

では、このようなダメな新年会を避け、新しい一年を良いものにする新年会とはどんなものか? 3つの改善策を紹介する。

新年会に「飲み過ぎない」「説教しない」といったルールを設定するのもいいが、お酒が入ると制御できない人もいることだろう。だから、新年会のフォーマットそのものを変えてみるのだ。たとえば以下3つのフォーマットを考えてみる。

(1)飲酒禁止の新年会
(2)二次会禁止の新年会
(3)昼に行う新年会

一つ目はお酒を飲むのを禁止する新年会だ。新年会は忘年会と違い、これからの新しい一年に向けて気を引き締めるために行う。みんなでお酒を飲んで楽しもうというスタンスではなく、みんなでピシッと良い一年にするための会だ。

パワハラ、セクハラ、説教などの問題は飲酒のせいで起こることが多い。お酒は新年会以外でも飲みたい人だけで飲める。なので新年の最初くらい飲まないのもありだろう。

二つ目は「二次会を禁止する」というものだ。さすがに「飲酒禁止は厳しい」というのなら、せめて二次会ぐらいは禁止にする。新年会は新しい一年のはじめで、正月の気の緩みを引き締め直す場である。夜遅くまで飲みに付き合わされるのが嫌な社員も多いはず。新年会はメリハリをつけてスッキリ終わらせるのがいいはずだ。

三つ目は昼に行うというものだ。「飲酒禁止」「二次会禁止」も厳しいのなら、思い切って昼にするというのはどうか。夕方からはじめると、ついついお酒を用意したくなる。なのでランチ時に新年会を催すのだ。

新年会は忘年会と違い、集中して行いたい。夜に行うとどうしてもダラダラしてしまうことも多いだろうから、頭の冴えている昼に行うのもいい。

新年会は忘年会とは、字が似ているが目的はまったく違う。キーワードはメリハリだ。メリハリがない新年会だけは、開催しないようにしよう。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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