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高橋文哉、若手No.1の躍進の根底にある信念「常に100%を出し切るために全力を尽くす」

武井保之ライター, 編集者
『あの人が消えた』(9月20日公開)(C)2024「あの人が消えた」製作委員会

ドラマや映画への主演が続き、いままさにエンターテインメントシーンの第一線で輝く若手俳優・高橋文哉。初めてのクリエイティブへの挑戦となった最新主演作『あの人が消えた』(9月20日公開)での学びと成長のほか、競争の厳しい芸能界でしのぎを削る同世代俳優への意識について聞いた。

いろいろな運が重なっていまの自分がある

ーー『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)でデビューし、『フェルマーの料理』(TBS系)や現在放送中の7月期ドラマ『伝説の頭 翔』(テレビ朝日系)では主演を務めるなど、メインストリームでの活躍が続きます。

周りを見ても、自分自身を振り返っても、人との出会いなど、本当にいろいろな運が重なっていまがあると思っています。そのなかで幅広い役の仕事をさせていただいて本当にありがたいです。

ーー最新主演作『あの人が消えた』は、人気漫画原作の実写化のようなエンターテインメント大作とは異なる、クリエイティブの粋が結集した作家性の強い小規模な作品です。

作品規模は関係なく、いつ何がどう評価されるのかわからないことが、監督さんやスタッフさんを含め、作品に携わっている人たち全員のやりがいになっていると思います。それは僕も同じです。

ーー本作は、ドラマ『ブラッシュアップライフ』で演出を務めた水野格がオリジナル脚本で監督を務めることも注目されています。

脚本を読んでおもしろさしか感じませんでした。この作品に主演として呼んでいただけたことが本当にうれしかったです。

水野さんは『ブラッシュアップライフ』を拝見したときから、一緒にお仕事をさせていただきたいと思っていましたし、共演者の方々のお名前を見て、とにかく楽しそうと感じました。

ーーサスペンスホラー的な作品かと思ったらコメディ要素が強くなったり、次第に抒情的なヒューマンドラマになっていったり、いろいろな顔を持つ作品です。

自由に楽しんでいただきたい、それだけです。ちょっと気になった人が観たときに、決して裏切ることがない作品になっていると自信を持って言えます。絶対的に満足度の高い映画になっています。

同世代のなかで売れている自身の強みとは

ーー『伝説の頭 翔』は同世代俳優が多く出演していますが、『あの人が消えた』は幅広い世代の出演者のなかでの主演になりました。

ここ2年ほどで上の世代の方々とのお仕事が多くなり、その世代の方々の芝居の厚みを知って、同世代の俳優たちと一緒にもっとがんばりたいと最近よく思うんです。共演者に同世代がいると気合いが入るというか、やってやるぞというようなゾクッとする感覚をより認識するようになりました。

ーー芸能界の厳しい競争社会のなかではやはり同世代の俳優を意識しますか?

あまり意識はしていないかもしれません。なかには、この作品に出られていいなとか、この役いいなとか、ライバル視する人もいますが、僕はあまりその辺は考えていなくて。すべて運だと思っています。

ーー同世代のなかでも売れているご自身の強みをどう分析しますか?

自分の強みがどうというより、求められたことを現場でしっかりやることがすべてだと思います。120%は出せなくてもいいけど、70〜80%ではなく、その瞬間に100%を出し切るために全力を尽くすことが、この仕事においていちばん大切なことだと思います。

スキンケアから筋トレま徹底的に役作り

ーーいまの自身の課題に感じてることや、足りていないことはありますか?

ありますが、ここでは言いません!

ーー自分磨きのためにやっていることは?

あまりなくて。やっていることと言えば、ほとんど役作りのためですね。その部分では、体作りとかのフィジカル面でも、スキンケアから筋トレまでそのときの役にあわせて徹底的にやります。

ーー今回の『あの人が消えた』主演を経て、次に見据えることを教えてください。

『あの人が消えた』は僕にとって新しいジャンルへのチャレンジになる作品でした。水野監督との仕事で学んだこともたくさんあります。これからもまだ経験していない新しいことにどんどん挑戦していきたいです。

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ライター, 編集者

音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク専門誌などの編集者を経てフリーランスの編集者、ライターとして活動中。映画、テレビ、音楽、お笑い、エンタメビジネスを中心にエンタテインメントシーンのトレンドを取材、分析、執筆する。takeiy@ymail.ne.jp

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