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【ボールペン】感覚言語“WOW”をテーマに7年の歳月と100人超のスタッフで開発「FLOATUNE」

舘神龍彦デジアナリスト・手帳評論家・歌手
(画像提供:ぺんてる株式会社)

 ボールペンの開発年数は通常は数年。

 それが7年超。また通算100人以上のスタッフがかかったぺんてるの新製品があります。それが「FLOATUNE」です。

 こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。

 今回はぺんてるが肝いりで開発した、新しい油性ボールペン「FLOATUNE」を紹介します。

 6月18日に開催された発表会での説明と、製品サンプルをもとに説明していきます。

「形になる前のアイデア」が走り出すような書きごこち

 ぺんてるが今回の開発にあたって考えたのは、感性の性能ということだったそうです。 思わず「WOW」と、声が出てしまうような書きごこち。

 それを実現するためにいろいろな新開発がなされたそうです。

 たとえば、「クッション成分配合インキ」。

 ボールペンは、チップ部の先にボールがあり、ボールが回転することでインクが出る=書くことができます。そしてFLOATUNEにおいては、このチップ部とボールの摩擦を低減=金属同士のコンタクトを和らげるために、このクッション成分配合インキを新開発したそうです。また、このインキを生かすためのオーバーフローイング技術もそうです。これは、スムーズかつ潤沢にインキを吐出するためのものです。

 さらに、高精細チップを採用。これは特殊インキの流路の最適化に貢献するわけです。

この図を参考にご覧ください。

イメージ図(画像提供:ぺんてる株式会社)
イメージ図(画像提供:ぺんてる株式会社)

 実際に、インキは1000以上のサンプルを制作し、その中でできた「ヌル3」と呼ばれるものが採用されたそうです。また、それを製造するためには、「新しい設備を整える必要があった」(同社 研究開発本部第一開発グループ 初谷洋勝氏)そうです。
 そして、同社内も含めいろいろな国の人にテストをしてもらった結果、あるアメリカ人に、実際に「WOW」と言われたというエピソードがあるそうです。

視覚的な低重心とデザイン

ボディデザインは、「ノイズレス」かつ「視覚的な低重心」(画像提供:ぺんてる株式会社)
ボディデザインは、「ノイズレス」かつ「視覚的な低重心」(画像提供:ぺんてる株式会社)

 これらの新技術とコンセプトを表現した本体も面白いです。

 端的に言えば、ペン先に向かって太く重い感じを持たせるデザインなのです。

 まずノック部は、透明です。そしてボディは白。グリップ部はグレー。その先端にチップ部があり、黒いインクが出てきます。このことで、円柱形のボディに、ペン先に向かって太く重い印象を持たせています。

 これを発表会では「視覚的な低重心」と表現していました。実際に持ってみると、低重心というよりも、FLOATUNEの名の通りふわりと軽い感じでした。

 また、ボディ部は製品名と太さ、それに製品ラベル以外の情報がありません。これは、「ノイズレスなデザイン」を目指した結果だそうです。確かに書くことに集中するための工夫なのだと感じました。

 インク色の表現も特徴があります。普通はボディか、またはノック部にその色があります。

 FLOATUNEでは、ノック部の基部にその色があります。クリップの付け根からも少しのぞいています。これも、「形になる前のアイデアが軽やかに走り出す」ためのしくみなのでしょう。

FLOATUNEのノック部。基底部にインク色が表現されている
FLOATUNEのノック部。基底部にインク色が表現されている

 このFLOATUNE、油性ボールペンとしては、インクフローがよく、すらすらと書けます。違和感すら感じるほどのレベルです。なめらかに書ける油性ボールペンで、今までの製品に満足していない人は一度試してみる価値あり、です。

スペック

製品名:FLOATUNE

メーカー:ぺんてる

バリエーション:ボール径:0.3、0.4、0.5mm、インキ色:黒、赤、青

価格:各330円(税込み)

6月27日(木)発売予定

インキ色バリエーションは、黒、青、赤の3色。太さは0.3、0.4、0.5の3種類
インキ色バリエーションは、黒、青、赤の3色。太さは0.3、0.4、0.5の3種類

筆記の見本(画像提供:ぺんてる株式会社)
筆記の見本(画像提供:ぺんてる株式会社)

※この記事は、ぺんてる株式会社のサンプル提供によって制作しました。

デジアナリスト・手帳評論家・歌手

デジアナリスト・手帳評論家・歌手。著書『手帳と日本人』(NHK出版新書)は週刊誌の書評欄総ナメ。日経新聞「あとがきのあと」登場ほか大学受験の問題に2回出題。『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)等著書多数。「マツコの知らない世界」(TBSテレビ)「HelloWorld」(J-WAVE)はじめテレビ・ラジオ出演多数。講演等も。手帳ユーザーを集めた「手帳オフ」を2007年から開催する等トレンドセッター的存在。手帳活用の基本をまとめた「手帳音頭」をYouTubeで公開中。認知症対策プロダクト「おぼえている手帳」は経産省オレンジイノベーションプロジェクト事業採択。

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