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試合を決したジョーカーの一撃。マドリーがバイエルンを沈められた要因。

森田泰史スポーツライター
バイエルン戦で2得点と活躍したホセル(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

試合を決めたのは、ジョーカーの一撃だった。

チャンピオンズリーグ準決勝、バイエルン・ミュンヘンと対戦したレアル・マドリーは、ファーストレグを2−2で折り返した。本拠地サンティアゴ・ベルナベウで行われたセカンドレグで、バイエルンに先制を許したが、ホセル・マトの2得点で逆転勝利を収めている。

競り合うカルバハルとケイン
競り合うカルバハルとケイン写真:ムツ・カワモリ/アフロ

「我々は、決勝への切符を、ほとんど手に入れていた。我々のベストプレーヤー(ノイアー)が滅多にしないミスをして、失点してしまった。加えて、アディショナルタイムにゴールを許してしまった」とは試合後のトーマス・トゥヘル監督の談だ。

「それから我々はゴールを奪ったが、副審が旗をあげて、主審の(ゴール取り消しという)ジャッジがあった。我々は奮闘した。ピッチ上で全てを出し尽くした。決勝進出目前だった。いまは、レアル・マドリーを祝福したい」

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■システムの進化

ジャッジが議論を呼んだ試合であったが、ここでは戦術的なところに触れたい。

マドリーは【4−4−2】でゲームに臨んだ。一方のバイエルンは【4−2−3−1】だった。

ただ、その実、マドリーは可変システムを採用していた。

マドリーは守備時にジュード・ベリンガムが左MFに位置して、中盤をフラットにして構える。そして、攻撃時には、【3−1−4−2】が形成された。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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