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大谷翔平が抜けたエンジェルスは、40歳の大ベテランをDHとして迎え入れるのか。通算本塁打は356本

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョーイ・ボトー Aug 2, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今オフ、大谷翔平は、ロサンゼルス・エンジェルスからFAになり、ロサンゼルス・ドジャースと10年7億ドルの契約を交わした。

 ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンによると、エンジェルスは、FAのジョーイ・ボトーに興味を示している球団の一つだという。シンシナティ・レッズ一筋にプレーしてきたボトーは、今オフ、10年2億2500万ドル(2014~23年)の契約が満了。そこについていた年俸2000万ドル(解約金700万ドル)の球団オプションをレッズに破棄され、初めてFA市場に出た。

 まだどうなるかはわからないが、エンジェルスに入団すれば、DHとしてプレーする可能性もある。大谷の後任ということだ。ボトーが定位置としてきた一塁には、昨年8月にメジャーデビューしたノーラン・シャヌエルがいる。

 これまでの17シーズンにボトーが打ったホームランは、356本を数える。直近の3シーズンは、2021年に36本塁打を記録し、2022年と2023年は計156試合で25本塁打。昨年9月に40歳の誕生日を迎えたが、パワーはまだ残っている。選球眼も同様だ。かつてほど高い四球率ではないとはいえ、ここ2シーズンのどちらも、11%を超えている。マイナーリーグ契約のミゲル・サノーよりも、計算できるような気がする。

 サノーについては、こちらで書いた。

「過去5年間に30本塁打以上を2度記録したスラッガーがエンジェルスに加わる…マイナーリーグ契約で」

 あるいは、エンジェルスがボトーを手に入れた場合、パワーを優先させるなら、シャヌエルはマイナーリーグでプレーさせ、ボトーを一塁に据え、サノーやジョー・アデルをDHとして起用することもできる。

 一方、レッズがボトーと再契約を交わす可能性は、どうやらなさそうだ。MLB.comのマーク・シェルドンらによると、ニック・クラールGMは、先日のイベント「レッズ・キャラバン」で、シーズン・チケット・ホルダーからの質問に「今のところ、彼を呼び戻すことは計画していない」と答えたという。

 レッズの内野については、こちらで書いた。

「若手がひしめき合う内野にベテランの三塁手を加えたのは、トレードで先発投手を得るためなのか」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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