若手がひしめき合う内野にベテランの三塁手を加えたのは、トレードで先発投手を得るためなのか
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12月11日、シンシナティ・レッズは、ジェイマー・キャンデラリオと3年契約――4年目の2027年は球団オプション――を交わしたことを発表した。MLB.comのマーク・シェルドンらによると、3年4500万ドルの契約だという。
キャンデラリオは、30歳の三塁手だ。一塁も守る。今シーズンは、ワシントン・ナショナルズとシカゴ・カブスで計140試合に出場し、打率.251と出塁率.336、22本塁打、OPS.807を記録した。ホームランの本数と39本の二塁打が示すとおり、フェンスを越える打球が多いパワー・ヒッターではなく、外野手と外野手の間(ギャップ)を抜くギャップ・ヒッターだ。2021年は、42本の二塁打を打った。
今オフ、レッズは、ジョーイ・ボトーの球団オプションを破棄し、ニック・センゼルをノンテンダーFAとした。今シーズン、ボトーの先発出場は、一塁が44試合とDHが16試合。センゼルは、三塁が40試合と外野が35試合に、二塁が1試合だった。
彼らがいなくなっても、レッズは、多くの内野手を擁している。
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一塁から反時計回りに、キャンデラリオ、マット・マクレイン、エリー・デラクルーズ、ノエルビー・マルテの4人が並び、ホゼ・バレイロが控え、クリスチャン・エンカーナシオン-ストランドがDH、スペンサー・スティーアーはレフトかライトに回るにしても、ジョナサン・インディアは――言い方は悪いが――余剰人員となる。
資質を備えていても、若くて実績の乏しい選手が多いので、そこにキャンデラリオを加えた、ということも考えられる。ただ、そうであれば、1年契約で手に入れられる内野手、例えば、ジャスティン・ターナーのほうがフィットするようにも見える。ターナーは、三塁を中心に内野4ポジションを守ってきた。今シーズンは一塁出場が多く、来シーズンの年齢(6月30日時点)は39歳ながら、今シーズンのスタッツは、キャンデラリオと遜色ない。ボストン・レッドソックスで146試合に出場し、出塁率.345、23本塁打と31二塁打、OPS.800を記録した。
あるいは、キャンデラリオを迎え入れたのは、インディアあるいは他の内野手を交換要員の一人としたトレードで、こちらも実績のある先発投手を獲得しようと目論んでいるのかもしれない。
現時点のローテーションは、いずれも25歳前後の5人、ハンター・グリーン、アンドルー・アボット、ニック・ルドーロ、グラハム・アッシュクラフト、ブランドン・ウィリアムソンに、2年2600万ドルの契約を交わしたニック・マルティネスが候補だろう。このなかに、完全に開花した若手は皆無。マルティネスは、日本プロ野球で投げた後、ここ2シーズンをサンディエゴ・パドレスで過ごし、リリーフとして91試合、先発として19試合に登板している。