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デラクルーズが50盗塁を超える。2位との差は20盗塁

宇根夏樹ベースボール・ライター
エリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)Jul 24, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月24日、エリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)は、ホームランを間に挟み、2本のシングル・ヒットを打った。そして、いずれも、そこから二盗を成功させた。シーズン50盗塁目と51盗塁目だ。

 レッズは、レギュラーシーズンの162試合中102試合を終えている。102試合で51盗塁、2試合に1盗塁のペースを継続すると、シーズン全体では81盗塁となる。

 1シーズンに80盗塁以上を記録したのは、1988年の2人、93盗塁のリッキー・ヘンダーソンと81盗塁のビンス・コールマンが最後だ。このシーズンの彼らは、チームが102試合を終えた時点で、それぞれ、56盗塁と54盗塁だった。

 また、デラクルーズは、ナ・リーグ2位のブライス・トゥラング(ミルウォーキー・ブルワーズ)に、20盗塁の差をつけている。ア・リーグのトップは、デラクルーズの半数未満。25盗塁のデビッド・ハミルトン(ボストン・レッドソックス)とホゼ・カバイェロ(タンパベイ・レイズ)だ。

 1901年以降、両リーグ1位と2位の差が20盗塁以上のシーズンは、13度ある。ただ、こちらも、かなり長い間、途絶えている。その直近は、1987年だ。コールマンの109盗塁は、ハロルド・レイノルズより49盗塁多かった。60盗塁のレイノルズは、ア・リーグの盗塁王を獲得した。

 ちなみに、1987年のコールマンは、メジャーリーグ3年目だった。最初の3シーズン、1985~87年に「ビンセント・バン・ゴー」が記録した326盗塁は、このスパンの2位に位置するリッキーと118盗塁の差がある。

筆者作成
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 なお、デラクルーズが7月24日に打ったホームランは、シーズン18本目。こちらは、シーズン全体で28~29本塁打となるペースだ。

 1シーズンに30本塁打以上と80盗塁以上の「30-80」は、誰も達成していない。「20-80」は延べ3人だ。1985年のリッキーが24本塁打&80盗塁、1986年のリッキーが28本塁打&87盗塁、1986年のエリック・デービスは27本塁打&80盗塁を記録した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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