Yahoo!ニュース

大谷翔平の球団が決まると、このスラッガーは人気上昇!? 今年30本塁打以上のFAは大谷以外に2人だけ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホルヘ・ソレーア Apr 5, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、大谷翔平は、44本のホームランを打ち、本塁打王を獲得した。この本数は、両リーグで4番目に多く、今オフにFAとなった選手では最多だ。30本塁打以上も、大谷の他には、右打者が2人。マイアミ・マーリンズで36本塁打のホルヘ・ソレーアと、ロサンゼルス・ドジャースで33本塁打のJ.D.マルティネスしかいない。

 ソレーアは、3年3600万ドル(2022~24年)の契約を途中で打ち切り、FA市場に出た。J.D.は、昨オフにドジャースと1年1000万ドル(2023年)の契約を交わした。

 ソレーアもJ.D.も、パワーを発揮したのは今シーズンだけではない。ソレーアは、カンザスシティ・ロイヤルズ時代の2019年に、ア・リーグ最多の48本塁打を記録している。J.D.は、30本塁打以上のシーズンが5度あり、そのうち、2017~18年は2シーズン続けて40本以上のホームランを打った。

 2人とも、外野の守備につくよりも、DHが適任。今シーズンは、主にDHとしてプレーした。ソレーアの先発出場は、DHが102試合とライトが31試合。J.D.は、DHが110試合とレフトが1試合だ。

 大谷の球団が決まると、「プランB」のDHとして、彼らの人気は上昇しそうな気がする。あるいは、大谷を手に入れる資金がない球団や、大谷との契約をあきらめた球団が、早々に2人のどちらかを迎え入れる可能性もある。

 ソレーアの契約は、年数が前回と同じ3年で、金額は前回を上回るのではないだろうか。J.D.は、来シーズンの年齢(6月30日)が36歳なので、1年あるいは2年の短期契約となりそうだ。

 ポジションを問わず、ここ3シーズンのいずれかに30本塁打以上を記録し、現在はFAの選手は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 テオスカー・ヘルナンデスは、ここ3シーズンとも、25本以上のホームランを打っている。リース・ホスキンスは、今シーズンの開幕前に左膝の靭帯を損傷し、全休となったが、その前の2シーズンは、27本塁打と30本塁打。2018年と2019年も、34本塁打と29本塁打を記録している。テオスカーは外野手、ホスキンスは一塁手だが、守備は、セールス・ポイントとなるほどではない。

 なお、ネルソン・クルーズのように、引退を表明した選手は、ここには含めていない。クルーズの引退については、こちらで書いた。

「レンジャーズでWS優勝を惜しくも逃したスラッガーが、レンジャーズ初優勝の直後に引退を表明する」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事