全国的にも数少ないという床もみじ。この床もみじを群馬県で観ることができるのをご存じだろうか。

今回訪れたのは、群馬県桐生市の宝徳寺。

春、夏の床もみじ特別公開に続いて、いよいよ秋の床もみじ特別公開「リフレクション、床に映る世界」と「秋の床もみじライトアップ」が始まる。

境内の紅葉をそのまま楽しむのも良いが、夜、余計な灯りを全て消した中でライトアップされる真っ赤な紅葉とそのリフレクション(床もみじ)は息をのむ美しさだ。

今回は夏の床もみじ特別公開が終わり、秋の訪れを感じ始めた現在の宝徳寺の様子をお伝えしたい。

宝徳寺について

宝徳寺は室町時代(1450年頃)に創建された禅寺である。

緑あふれる境内で、そっと佇んでいるお地蔵さまを見るとほっと心が安らぐように思う。

境内の各所で出会うお地蔵さまはみなとても表情が豊かだ。季節によって麦わら帽子をかぶっていたり、マフラーを巻いていたりすることもあってとても愛らしい。

床もみじは、特別公開期間中以外は観ることができないので注意が必要だ。

しかし自然に囲まれた境内を散策するだけでも、季節の移ろいを身近に感じリフレッシュすることができる。

境内で出会うお地蔵さまに手を合わながら、四季折々の景色を見せてくれる庭園をゆっくりと巡ってみてはいかがだろうか。

「赤」の世界

28畳の床に映る真っ赤に紅葉したもみじ。

「秋の床もみじライトアップ」では赤やオレンジ、黄色など美しい紅葉で境内が彩られる。

数年前、初めてライトアップに訪れたときの感動は今でも忘れることができない。

例年11月中旬頃に、境内の100本以上のもみじが紅葉し見頃をむかえる。関東百名山である鳴神山の紅葉も宝徳寺境内から観ることができるので、夜だけではなく日中の散策もおすすめだ。紅葉の最盛期、真っ赤に色づいたもみじもとても美しいが、まだ紅葉し始めた時期の緑、黄色、オレンジ、赤など七色に色づいたもみじを観るのも良い。

前年までコロナの影響もあり予約制だったライトアップも、今年から予約は不要になる。

写真を撮ることに夢中になって自分の目で観るのを忘れてしまいそうだが、ぜひ、燃えるような「赤」の世界を見つめて欲しい。

御朱印について

宝徳寺では基本御朱印や限定御朱印など、多くの御朱印を受けることができる。

今回は二面綴りの御朱印と切り絵御朱印を受けた。

宝徳寺の御朱印はとても美しく繊細だ。御朱印はスタンプ感覚で集めるものではないが、すべて集めてしまいたくなるのも頷ける。

宝徳寺の穏やかな雰囲気をそのまま伝えているような御朱印たち。家に帰ってからも御朱印を見返してほっこりと和んで欲しい。

床もみじ特別公開にあたって、参拝当日、10月は直書きの対応可能。ただし、火曜日、金曜日は書置きまたは郵送での返却になる。11月は書置きのみの対応となるようだ。

最後に

特別公開期間外の宝徳寺もとても静かで優しい雰囲気に包まれている。

何度か訪れているとお気に入りのお地蔵さまができて、毎回お会いするたびに優しく穏やかな気持ちにさせてくれる。

長かった夏も終わり、いよいよ紅葉のシーズンだ。

目の前に広がる「赤の世界」を見つめて、ほんの少しだけ肩の力を抜いてみるのも良いかもしれない。

※(公式ホームページより)床もみじ特別公開に関する個別のお問合せ対応はしておりません。公式ホームページや各SNSなどでご確認をお願いします。