”2位” 川崎フロンターレに欠けているバルサ的こだわり
ルヴァンカップ決勝。前評判の高かった川崎フロンターレが、セレッソ大阪に0−2で敗れた。開始50数秒に失点。終了間際に追加点を奪われるという、番狂わせを許す典型的なパターンで、だ。川崎の鬼木達監督は、メンバー交代がうまくできなかったこと、崩しに多くの人を割き、ゴール前に力を注げなかったことを悔やんだ。こちらの視点とは若干違っていた。
川崎といえばパスサッカーであり、繋ぐサッカーだ。台風22号が接近する中で行われた柏戦(10月29日)は、そのチームカラーを象徴するような一戦だった。
試合中止が妥当な判断だと言いたくなるほど、ひどいピッチコンディションの中で、川崎は前半、パスを繋ぎに行った。前線で構える3人の外国人に、ロングボールを蹴り込む、超シンプルな戦い方をした柏と比較することで、その特色は浮かび上がった。柏に2点先取され、さすがにこれではマズいと思ったのだろう。後半は、柏と同じようにピッチコンディションに適合したサッカーに転じたが、引き分けに持ち込むのが精一杯。首位を行く鹿島を楽にさせる結果を招いた。
ルヴァンカップ決勝でも、繋ぐサッカーを全開にして戦った。開始早々、一瞬の隙を突かれ、先制点を許すと、C大阪が引き気味に構えたことも手伝い、その後はボールを一方的に支配した。
問題は、後半なかば過ぎからのサッカーにある。後ろを固められ、次第にパスで中に入り込めなくなると、川崎はそれに伴い、放り込みを始めた。チームカラーを放棄するサッカーをしだしたのだ。
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