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【河内長野市】紀見峠から金剛山方面にある山ノ神とは?意外な鎮座場所やヤリミズ林道との関係を調べました

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

少し前に、行者杉からダイヤモンドトレール(ダイトレ)を紀見峠まで歩きました。そして紀見峠に到達する直前にある休憩スポットが山ノ神という場所です。

休憩所に「山ノ神」とはすごい名前ですが、紀見峠側だと林道から続いている道の途中にあるので、とても歩きやすいです。ちなみに6月2日併用開始となった新しい天見紀見トンネルも山ノ神のある場所から比較的近い場所の山の下を縦断しているようです。

昔から山に神様が宿ると言われているのですが、休憩所に「山ノ神」とついている理由は当初わかりませんでした。

しかし、ネット上の口コミによれば、山ノ神休憩所の近くに山ノ神の祠があるという事を知りました。すぐ南側にあるとのこと。

せっかく来たので、山ノ神まで行ってみることにしました。しかし、近くにあるとは書いてあるとはいえ、どこにあるのかわからず、手あたり次第探してみました。

そして、山ノ神休憩所から左方向に向かっている道を歩くと、眼下に小さな祠を発見しました。

見下ろすようにみえましたが、これで場所は大体わかりました。

いったん、山ノ神の休憩所に戻り、先ほどの右側にある道を歩きます。ちなみにこの道沿いに歩けば、紀見峠まで行けます。

すぐに左手に広場のようになっている場所があります。山ノ神の祠は広場の中に安置してありました。

先ほど見下ろすように見えた山ノ神の祠です。

今度は横から正面にむかいます。

こちらが山ノ神の祠です。

左右に花が活けてあります。山にいる神様を古くから祀っていたのでしょうか。

なぜここに山ノ神が安置されているのか調べてみましたが、はっきりとした理由は出てこなくてわかりません。

ところが後日、河内長野にある葛城修験の一覧のパネルを見る機会があり、山ノ神の祠の正体は、遣水(やりみず)不動と呼ばれるものであることがわかりました。そして木の祠の中には、不動明王の石像が安置されており、「大遣水の宿」ともよばれているそうです。

実は、山ノ神の前の林道の名前が「ヤリミズ線」だったのですが、ヤリミズの意味が何だろうと思っていたのです。遣水不動の前にある林道であれば納得の名前ですね。ちなみに遣水とは平安時代の寝殿造りのような邸宅などで、庭に水を導き入れるようにつくった小さい流れを意味するそうです。

山ノ神近くの森
山ノ神近くの森

なぜ紀見峠近くの山ノ神と呼ばれる休憩スポット近く遣水不動と呼ばれる祠があるのか色々調べました。山ノ神では出てきませんが、遣水不動だと情報が出てきました。

鎌倉初期のころに大峯・葛城・笠置の修験道の行場に関する由緒を集めた「諸山縁起」や安土桃山時代の「葛城峰宿次第」という書物に、「今遣水」という記載がありるそうで、それが遣水不動の森と推定されているという資料がありました。いずれにせよ、古くからこの地に安置されていたことがわかります。

ダイトレのメインルートから少し離れているので見落としがちですが、休憩所のスポットから2・3分の所にあるので、ハイキングで訪れた際に立ち寄って登山の安全を願ってみてはいかがでしょう。

山ノ神(遣水不動)

住所:大阪府河内長野市天見県境

アクセス:紀見峠から20分程度

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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