【河内長野市】毎年のお楽しみ♪今年の奥河内音絵巻は自転車がテーマ。ステージ練習の様子を見てきました
7月に、ラブリーホール・ミュージカルスクールの本公演のリハーサルの様子を紹介しました。その際に、「よろしければ奥河内音絵巻のリハーサルもご覧になりますか?」とラブリーホールの担当者の方にお声をかけていただきました。
私が河内長野に引っ越しして間のない2021年の春に、観心寺で行われた観心寺音絵巻を見たことがあったので、今回のお話が非常に興味深く思いました。
ということで、先日、「奥河内音絵巻2022vol.8 自転車狂奏曲 ~乗れなかった僕 空を飛ぶ~」のステージ練習の様子を見学してきましたので、ご紹介します。
奥河内音絵巻は、河内長野市文化振興財団(ラブリーホール)が取り組む創造発信事業と位置付けられる主要事業のひとつで、2015年のスタート時から音楽家・ミュージカルソー(のこぎり)奏者サキタハヂメさんが芸術監督をつとめています。
サキタさんは、これまで次のような活躍をされています。
そのサキタさんが、現在住んでいる河内長野市でのライフワークとして作り上げていた音楽舞台シリーズです。
前回の奥河内音絵巻の様子
奥河内音絵巻は、今回の作品で8作目。近年は、金剛寺、観心寺を舞台に作品を作っていましたが、今回はがらっとイメージを変え自転車がテーマとなっています。
これはもちろん、河内長野を話題にすると、必ずのように出てくる自転車のテーマパーク「関西サイクルスポーツセンター」とのコラボ。サキタハヂメさんが、「これまでとはまったく違った音絵巻になる」と語るように、斬新なステージが展開されるようです。
ということで、初回ステージ練習の当日、ラブリーホール大ホールに行きました。ちょうどリハーサルがはじまったところで、壇上のサキタさんが、舞台の概要を説明をしています。
ホールの席には多くの人が座っていますが、観客ではありません。この人たちも、今回の「自転車狂奏曲」に出演する方たちです。
私は、この奥河内音絵巻は、サキタさんと一緒に演奏しているミュージシャンたちのプロ集団が行っているとばかり思っていました。しかし今回初めて知ったのですが、その舞台では、アマチュアの河内長野市民が多く参加していたのです。
サキタさんは、奥河内音絵巻を「市民を巻き込んだミッション」と、捉えているそうです。
実際に今回の自転車狂奏曲も、サキタさんと「山鳴らすオールスターズ」の楽団、自転車のゲストパフォーマー以外は、ラブリーホールが運営する各音楽教室の参加者など次の市民の皆さんが出演します。
- ラブリーホールミュージカルスクール
- ラブリーホール伝統音楽教室
- ラブリーホールのこぎり音楽教室&チームのこぎり
- オッカサン&オカンテレ愛好会
この日は、初めて市民の各教室の参加者も一堂に会したリハーサルだったわけです。
サキタさんの指示で、順番に市民演奏家の皆さんが壇上に上がります。
アコーディオンと聞くと、昭和の香りが漂いそうな古い楽器と思い込んでしまいましたが、令和の奥河内音絵巻に何の違和感もなかったから不思議です。
山鳴らすオールスターズの楽団の皆さんとの相性もぴったりですね。
次にこちらは、オッカサン&オカンテレの皆さん。無知な私はオッカサンから母親を連想してしまい、ママさんコーラスのようなものだと勝手に勘違いしていました。
後でわかりましたが、これは楽器の名前で、ラブリーホール「かわちながの世界民族音楽祭」の楽器づくりワークショップで誕生した新楽器です。
その正体は三弦楽器で、「奥河内三弦」の「お」と「か」と「三」から「オッカサン」になったとのこと。「おおさか河内材」を楽器の素材に使っているそうです。
河内長野から新しい楽器が誕生していたというのも驚きました。ちなみにオカンテレとは、(奥河内五弦)のことで、フィンランドのカンテレをイメージして作られた楽器です。
次に、のこぎり音楽教室とチームのこぎりの皆さんが登場します。
のこぎりの演奏は、最近ではそこまでは珍しくはないかもしれませんが、多くの人がのこぎりを手に演奏をされている姿は独特なものがありました。
のこぎりが奏でる不思議な音色、思わず少しだけ動画に撮ってしまいました。
見ていて楽しそうに演奏されているのが印象的です。
次にラブリーホール・ミュージカルスクールのスクール生が登場しました。選抜メンバーのようですが、パフォーマンスは超一品。
サキタさんによれば、このスクール生の中から主人公の少年役を抜擢したとのこと。主人公といえばどんな役でも最も重要で目立つ役だと思いますが、自前で主役を用意できるラブリーホールはすごいと思いました。
スクール生のパフォーマンスの後は、今回の自転車狂奏曲の参加者全員が行うパフォーマンスということで、全員でのパフォーマンス練習が始まりました。
この全員のパフォーマンスが当日どんなふうになるのか、今から楽しみです。
パフォーマンスが行われている間、サキタさんは客席側から全体を確認しています。
このようにパフォーマンスをしながら舞台から出ていくシーンもあるようです。それにしても本当にいろんな年代の人が参加しているのがわかります。
サキタさんを後ろから見ていますが、後ろから見ていても真剣さが伝わってきますね。
ここで市民で出演する皆さん以外の出演者(敬称略)を紹介します。
山鳴らすオールスターズ
- サキタハヂメ(指揮・ミュージカルソー)
- 大森ヒデノリ/五鈴丸
- 田島隆/タンバリン
- えぐちひろし/ギター・オッカサン
- 池田安友子/パーカッション
- 上沼健二/ドラム・パーカッション
- 山下憲治/ピアノ
- 森崇/サウンドキュレイト
- 佐々木善暁/コントラバス
- 大嶋奈央子/うた・カンテレ
- 三原智行/トロンボーン
またここに記載されている楽器のほかに、自転車オリジナル楽器が多数登場するとのこと。これは楽しみですね。
ゲストパフォーマーは次の皆さんです。
・クロワッサンサーカス(HISAWO、トム、花火、トッツ、KENTA)
・ジェームス・ヨギ(BMXパフォーマー)
音絵巻の視覚部分「ローレフォト」は、河内長野出身の寅貝真知子さんが担当します。ちなみにローレフォトとは、さまざまな場所で撮影した写真を絵画のように再構成した作品です。
CGに加え、写真30枚を重ねて独特の色や空間を作る心象風景を作り出すそうです。サキタさんをはじめとする音楽と、寅貝さんのローレフォトが前後にある自転車の車輪のように協調しながら素晴らしい奥河内音絵巻ができるんですね。
それに加えパフォーマンスもあるわけですから、三拍子そろった舞台は本当に見たいと思いました。
こうしてリハーサルが終わりました。最後は、衣装などの注意事項についての説明です。この大掛かりなリハーサルは、次に9月に入ってから行われるそうです。本番が9月11日なのでいよいよ直前に行われるんですね。
サキタさんによれば、ここ最近、奥河内音絵巻は仏教シリーズで来ましたが、ラブリーホール30周年ということで内容を変えたいと思い、妄想を広げたときに自転車のテーマが出てきたとのこと。そして、今回初めて演奏される曲もあるそうです。
現在、自転車の部品を使っての楽器も作っている最中で、ラブリーホール近くの自転車屋さんで相談して、部品を取り寄せたりしたそうです。
今回の「奥河内音絵巻2022vol.8 自転車狂奏曲 ~乗れなかった僕 空を飛ぶ~」のステージの大まかな内容は次の通り。
自転車に乗れなかった少年の成長過程を主に描いているそうで、少年がいろんな壁にぶつかりながらそれを乗り越え、次のステップに向かっていくという流れを舞台にしています。
主人公の名前はサトルというそうですが、自転車のサドルが鼻にそっくりというところから、思わず名前が思いついたそうです。
※こちらが予告動画です。
ということで貴重なリハーサルの様子を拝見しました。これだけで、これは楽しいを通り越して、一生涯忘れられないような感動的なステージになることは間違いない気がしました。
「奥河内音絵巻2022vol.8 自転車狂奏曲 ~乗れなかった僕 空を飛ぶ~」は、9月11日ラブリーホール大ホールで11時と15時の2回公演です。料金は前売大人3000円、当日3500円、L会員2500円(小学生以下は無料で整理券を配布)で、現在発売中です。
河内長野市立文化会館・ラブリーホール(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市西代町12-46
電話番号:0721-56-6100
アクセス:河内長野駅から徒歩10分
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