チャンピオンズリーグ決勝。バルサの先制点に、日本の課題と未来がある
ユベントス対バルセロナ。CL決勝は、見応えのある一戦だった。決勝戦に「当たり」は少ないとは、これまでの取材経験に基づく実感だが、最後までハラハラドキドキさせられた今回は、数少ない例外。人生の得をしたような気持ちだ。
接戦になった理由は、ユーベの健闘によるところが大きいが、バルサ側に潜んでいたことも事実。開始4分という早い時間に、欲しかった先制点を手に入れたことで、余裕が生まれ、それが多少なりとも油断に繋がった。その後の攻めが雑になった。そうこうしている間にユーベが息を吹き返した。バルサは1点差を守る受け身の立場に、いつの間にか回っていた。攻撃的なチームが、受ける立場に回った時に露呈させるノリの悪さ、居心地の悪さが、接戦になった理由だと思う。
先制点が生まれた時は、サラな状態にあった。奪った3点の中で最も理詰めな崩しから生まれたゴールであったことと関係があるように思う。
メッシの大きなサイドチェンジが、左の大外に走り込んだジョルディ・アルバに通る。
そして、サポートに駆け寄ったネイマールが、そのボールを受ける。
ユーベ守備陣2人が、数的不利な状況を避けようと、慌ててそこに駆け寄ると、イニエスタがその背後、つまり空いた真ん中のスペースを突く。
ネイマールはその鼻先にボールを送る。
イニエスタは打てないこともなかったが、無理せずクールに、さらに中央よりに走り込んだラキティッチにラストパスを送球。
ゴールは次の瞬間に生まれた。
この記事は有料です。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバーをお申し込みください。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバー 2015年6月
税込550円(記事4本)
※すでに購入済みの方はログインしてください。