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カンフー・パンダが古巣のジャイアンツと契約。12年前のワールドシリーズで3打席連続ホームラン

宇根夏樹ベースボール・ライター
パブロ・サンドバル OCT 24, 2014(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 サンフランシスコ・ジャイアンツに、カンフー・パンダが戻ってくる。

 NBCスポーツ・ベイ・エリアのアレックス・パブロビックによると、パブロ・サンドバルは、マイナーリーグ契約のノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、スプリング・トレーニングに参加するという。

 サンドバルは、2008~14年と2017~20年に、ジャイアンツでプレーしている。2010年と2012年と2014年は、ワールドシリーズに出場。2010年は3打数0安打ながら、その後の2シリーズは16打数8安打と28打数12安打を記録し、4打点ずつを挙げた。2012年は、第1戦に3打席続けてホームランを打ち、シリーズMVPに選ばれた。2014年は、三塁手のサンドバルが捕球したファウル・フライにより、優勝が決まった。1958年にニューヨークからサンフランシスコへ移転後、ジャイアンツのワールドシリーズ優勝は、この3度がすべてだ。

 レギュラーシーズンでは、2009年と2011年に20本塁打以上とOPS.900以上を記録した。体型に似合わぬ軽快な三塁の守備から、カンフー・パンダのニックネームで人気も博した。

 パブロビックは、昨春のセルジオ・ロモのような「引退試合」を行うためにジャイアンツへ戻ったのではなく、サンドバルはカムバックをめざす、と報じている。だが、サンドバルが再びメジャーリーグでプレーする可能性は、高くはない。

 サンドバルが最後にメジャーリーグでプレーしたのは、3年前の2021年だ。その後の出場は、2022年のメキシカン・リーグとそのオフのプエルトリカン・ウィンター・リーグと……あとは、昨年11月にドバイで行われたベースボール・ユナイテッドの試合しかない。現在の年齢は、37歳だ。

 ロモについては、1年前にこちらで書いた。

「11年前にワールドシリーズ優勝の瞬間をマウンドで迎えた投手が、40歳で球団に復帰」

 なお、サンドバルやロモとともにワールドシリーズ優勝を飾り、その後も移籍することなく、ジャイアンツでプレーし続けてきたブランドン・クロフォードは、今オフにFAとなった。現時点で、球団は決まっていない。サンドバルと同じく、クロフォードも37歳だ。

「ジャイアンツ一筋の遊撃手は37歳の来シーズンも現役続行を希望し、ポジション変更も厭わず」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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