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【河内長野市】入りにくさ爆発の元映画館!長野商店街「にぎわいプラザ」のミニ店舗。実はとっても面白い

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野駅前の長野商店街は今、町の活性化のためにととても頑張っていますね。上堂醤油蔵もそうですが、既存の飲食店以外に今年に入ってからは、AKICHILIVING+かわちラボなど、いろんな新しい動きが出てきました。そんな長野商店街の活性化の先駆者といえば、にぎわいプラザ(座)ではないでしょうか?

4月のカジュアルワイン会にて:上堂醤油蔵さんの写真
4月のカジュアルワイン会にて:上堂醤油蔵さんの写真

にぎわいプラザといえば、かつて映画館があった場所として、上堂さんから当時の写真を見せていただきました。

河内長野市史第9巻 別冊自然地理民族より
河内長野市史第9巻 別冊自然地理民族より

消えた映画館の記憶(外部リンク)によれば、河内長野市史 第9巻 別編 自然地理 民俗の566ページの記述として、かつて聚楽館と呼ばれる映画館が存在したそうです。松竹キネマと新興キネマの封切館だったとのこと。1969(昭和44)年ごろまで存在していたようです。

そして、河内長野にはあとふたつ「長野ニューシネマ」「長野劇場」がありました。なお、長野ニューシネマのほうは、短期間で住所が古いものしかなく場所が特定できません。

図説 河内長野市史 170ページより
図説 河内長野市史 170ページより

長野劇場は、河内長野駅の北側にあって、聚楽舘閉館後も1983(昭和58)年まで存続していたとのこと。テレビが普及したことにより来場者数が激減したそうです。

聚楽館はその後、山口屋(サンプラザ)というスーパーになりました。これは先日、サンプラザ発祥の地として紹介しました。サンプラザがノバティながのに移った後について先ほどのサイト「消えた映画館の記憶」では次のように記述があります。

長野商店街にある「にぎわいプラザ」として建物が現存している可能性がある。

これに関しては、「可能性」ではなく「現存している」と断言できますね。

にぎわいプラザといえば、定期的に行っている「にぎわいフリーマーケット」と「うたごえinプラ座」の印象が強く、私はなんとなく入りにくいと感じていました。しかし、カジュアルワイン会に出席して、ほぼ初めて中に入ってたことをきっかけに、にぎわいプラザの本当の姿がわかってきました。

にぎわいプラザには、フリマやうたごえ広場、ワイン会などのイベントもありますが、普段のにぎわいプラザには小さなお店が複数営業していたのです。そこで今回にぎわいプラザでお店を構えている方々にお話を伺うことにしました。

にぎわいプラザの入口です。普段はこのようにお店の看板が並んでいます。

出店しているお店も個性的で、本屋、さをり織、骨とう品、足マッサージ、ハンドメイドなど多種多様です。

これが普段のにぎわいプラザの姿です。イスとテーブルが並んだ奥を見ると小さなお店が並んでいます。各店舗の皆さんにお話を伺いました。入口から入って右側のお店から反時計回りに回ってみましょう。

1、古美術・骨とう品・洋服・雑貨の堀脇さん

特に屋号はありませんが堀脇さんが経営する古物商のお店です。古美術・骨とう品をはじめ、洋服や雑貨を4・5年前から販売しています。

大きな絵皿が多く置いてありました。堀脇さんによれば、大阪市内にある船場センタービル3号館1階にある秦皇閣(外部リンク)さんからの委託販売を行っているとのこと。

大皿の他にも屏風や南部鉄瓶や壺などが置いてあります。

さらに画像のようなものが、紫水晶(アメジスト)です。

そして古美術の他にも雑貨や激安の服も販売していました。

堀脇さんの古美術品

営業日:火~金曜日

営業時間:11:00~16:30

2、足もみサロン まゆまる

足もみサロンまゆまるさんは、岩石リフレクソロジーを使った足マッサージのお店です。

  • フルコース:50分 2,500円
  • ハーフコース:30分 1,500円
  • 体験コース(1回限り):20分 1,000円

第1・3水曜日は、大矢船南町にある散歩の途中みうらさんに出張されているとのこと。

店主の堀川さんは、プロ岩石健康マスターや

竹ふみインストラクターなど、様々な認定資格をうけています。

ひとり限定で施術が受けられます。堀川さんは元々はハンドメイド作家としての活動がメインで行なっていたそうですが、足もみ教室に参加して資格を取得し、ちょうどにぎわいプラザのこの場所が空いたので、足もみサロンをオープンしたとのこと。

ハンドメイドの作品も販売しています。

足もみサロン まゆまる

営業日:月・火・水・金・土

※第1・3水、土曜日を除く

営業時間:11:00~16:00(平日)10:00~14:00(土曜日)

3、手織りやひまわり

既存の織物技法と違い、自分の感じるままに、好きなように織る手織りとして、堺市出身の「城みさを」が創始した「さをり織」は、かつて長野商店街内にもお店がありましたが、残念なことに最近閉店してしまいました。

しかし、にぎわいプラザ内にさをり織のお店「手織りや ひまわり」があります。店主の高岡さんは、20年ほど前にさをり織に出逢い、教室に通うなどをして勉強されました。そして縁あってにぎわいプラザに出店したとのこと。

織機は2台あるので同時にふたりがハンドメイドのさをり織の体験ができます。

体験2時間コース 2,000円(材料・指導料込)
①10:00~12:00 ②13:00~15:00

初めての場合は、まず体験コースを経験してから他のコースが選べます。

いろんな色の糸があります。2回目以降は1日コースや縦糸コースが選べます。

1日コース 1,000円 材料1g20円(完成時の布の重さで料金が変わります)
10:00〜15:30の間の好きな時間に織れます。
縦糸コース(本格的な手織りを楽しむ人向けの個人レッスン)
1日 2,000円 材料1g20円
10:00〜15:30の間の好きな時間に織れます。(要予約制)

こちらは、実際に体験した方の作品とのことで、未経験でも頑張りしだいでこのくらいのものが織れるそうです。

また高岡さんが手掛けた、さをり織り作品も販売しています。

手織りやひまわり

営業日:木・金・第2・4土曜日

営業時間:10:00~16:00

4、books_komado(りんご箱本屋)

区画ごとに箱主(オーナー)が異なる
区画ごとに箱主(オーナー)が異なる

りんご箱本屋さんbooks_komadoは、リンゴ箱を1区画としたシェア本屋さん。箱主となって月2,500円でミニ本屋の経営ができ、駅前商店街のにぎわいプラザ内に売りたい本を置くことができます。本が1冊売れるたびに販売手数料(100円)を払うシステムで、店主のかみやさんが常駐しているので、自分で管理する必要はありません。

かみやさんがこのような商売を始めるきっかけは、堺でシェア本のお店を見たときに楽しそうと思ったからだそうです。そして店を探していた時に、にぎわいプラザさんの募集のタイミングがあってということで入居したとのこと。

りんごを入れる箱を使用
りんごを入れる箱を使用

かみやさんがあえてりんご箱を本棚にした理由は、北海道のイベントでりんご箱を使っていたのを見たからですが、オーダーメイドの本棚よりも安いことが決定打になったそうです。

それぞれの箱主さんが得意分野としている本を販売しており、中には自分が書かれた1冊の本だけを販売している方もいらっしゃいます。

「人とのつながりが生まれたら」というかみやさんの思いは、大手新聞社からの取材も受けられたそうです。

8月24日にイベント「ビブリオバトル」が開催されます。富田林きらめきファクトリーなどで行われているイベントが、河内長野にぎわいプラザで行われるとのこと。

books_komado(りんご箱本屋)(外部リンク)

営業日:火・水・木・金・土

営業時間:13:00~17:00

第1・3土曜日休み

5、てづくりショップしるばー

てづくりショップしるばーは、シルバー人材センターの方の手作りの商品(ハンドメイド)を扱っているお店です。

例えば画像のように、着物を利用して洋服に仕立て直したブラウスがあります。

服の他にも、可愛らしいお人形さんも販売しています。

これはマグネットです。マグネットは家庭用冷蔵庫につけて、そこに伝言などを貼り付けたりすることもあるかと思いますが、無機質なマグネットではなく、このような帽子の形をしたマグネットを使うと、キッチンのアクセントにもなりそうですね。

工夫を凝らしたいろいろな物があるので、にぎわいプラザに立ち寄るたびに、どんなものがあるのか訪問したい気分になりました。

てづくりショップしるばー(外部リンク)

営業日:月・水・金曜日(祝日除く)

営業時間:10:00~15:00

6、にぎわい工房

にぎわい工房は、にぎわいプラザの管理をしている、にぎわい河内長野21の店舗です。ボックスごとに1ヶ月500円でハンドメイド作家さんに場所を提供しています。

にぎわいプラザという親スペースに、にぎわい工房という子スペースがあり、さらに孫スペースに作家さんの作品を置いて販売しています。

作家さんごとに得意分野が違うので個性豊かな作品が並んでいます。

中でもこちらの商品に目が釘付けになりました。伝統工芸品のような渋さがあります。

一閑張(いっかんばり)と呼ばれるもので、日本の伝統工芸品である紙漆細工の一種です。竹や木の籠などに和紙を貼り重ねて、その上に柿渋を塗りって仕上げたとのこと。由来を調べると、明の浙江省付近から日本に亡命した飛来一閑が伝えた、あるいは農閑期の暇な時の農民が作っていたものなど諸説があるそうです。

その他にも鍋つかみなどいろいろあります。幅広い年齢層の方の作品が並んでいるので、見ているだけでも楽しいです。

さてにぎわい工房の隣に事務所があります。にぎわいプラザを管理しているにぎわい河内長野21(外部リンク)です。河内長野市からの委託を受けているNPO法人で、にぎわいプラザが人々の交流やにぎわいの創出を促進するための活動拠点にするために運用されています。

NPO法人は目の前の醤油蔵の上堂さんが代表を務めていて、3名のスタッフの方が交代でにぎわいプラザの管理を担当しているそうです。

にぎわいプラザではミニ店舗の他、教室やホールの貸し出しを行っています。

こちらは教室①です。土足厳禁になっていて、靴を脱いで利用するスペースです。ヨガやバレエの教室などが行われています。

教室②は土足のまま利用できます。体操、そろばんやオカリナの教室などで利用されています。

また小教室があります。二胡や温熱療法の教室があります。

そしてこちらがホールです。歌声のイベントやフリマの他にもパッチワークやトールイベントでも使われています。月1回のカジュアルワイン会でも利用するエリアですね。

こちらが入手したにぎわいプラザ講座一覧表です。結構いろんな教室が埋まっているように見えますが、まだまだ空きがあります。教室を探している方はにぎわいプラザ(0721-26-7858)に問い合わせましょう。

またにぎわいプラザでは事務所もあります。こちらは大阪みなみ医療福祉生活協同組合、みんなの居場所「だんだん」河内長野支部です。

そして河内長野観光ボランティア倶楽部の事務所もあります。

にぎわいプラザは、商店街の表からでは閉まっているように見えますが、実は自由に出入りできます。

右側のトイレも自由に使えるとのこと。

そして意外にもホールを教室として利用していないときは、誰もが自由に休憩できるスペースなのです。イートインも認められていますので、近くのコンビニやスーパーで買ったものを食べることだってここでできます。

もちろん、ごみは持ち帰らないといけません。常識の範囲で利用しましょう。

にぎわいプラザのイベントを紹介しましょう。にぎわいフリーマーケットは次回7月27日土曜日に開催されます。

また翌日の7月28日には、にぎわいこどもフリーマーケットが開催されます。子どもが店長となってここで商品を販売します。夏休み期間中なので、子どもに社会経験をさせられますし、そんな子どもが頑張って販売する商品を見に行く楽しみもありますね。

そして、大人気なのが「うたごえinプラ座」です。ピアノの生演奏な合わせて歌う企画ですが、取材のときも席の予約の問い合わせがあるほどの人気ぶり!席予約ができないため当日は早い時間から集まって前の席を確保する方がいるほどです。次回は7月20日に開催されます。

歌声のイベントはもうひとつあります。こちらの歌声喫茶は生ギター演奏で行なわれます。次回は7月6日土曜日に開催とのこと。

ということで、にぎわいプラザをご紹介しました。私自身なんとなく入りにくい雰囲気があって、その全容がなかなかつかめない印象がありました。しかし、実際には自由に好きなように利用でき、個性豊かなお店が並んでいるので、イベントでは無くても毎日がマルシェのような楽しい世界でした。近くに来る機会があれば一度中に入ってみてはいかがでしょう。

店主の皆さんとNPO法人のスタッフの方々
店主の皆さんとNPO法人のスタッフの方々

にぎわいプラザ(外部リンク)

住所:大阪府河内長野市本町11-8

TEL:0721-26-7858

事務所営業時間:10:00~17:00

事務所定休日:日曜日

アクセス:河内長野駅から徒歩3分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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