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【河内長野市】絶景、イタリアン、コミュニティ活動。大矢船南町の「散歩の途中みうら」でリッチな休息を

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

町歩きをしていると、どうしても疲れてきますから途中でどこかに休憩をしたいもの。ただ椅子に座るとか水を飲むだけなら公園のベンチでも良いのですが、たまには食事をしながらのリラックスしたひとときも素敵なものです。

河内長野市内でも新興住宅地に来るとお店が少なくなりますが、大矢船南町にある「散歩の途中みうら」さんは、そんな町歩きの休憩にまたとないスポットといえるのではないでしょうか?なぜならばテラス席からの絶景がたまらなく素敵だからです。

大矢船は北町から住宅地が続いていますが、北町から中町、南町さらに西町を歩いていくと坂道が続き、どんどん標高も高くなります。

コンクリート舗装された道なので、山道よりは楽かもしれませんが、それでもきついもの。お昼をどうしようかと思ったら、近くに散歩の途中みうらさんがあることを知ったので立ち寄りました。

場所をおさらいしましょう。散歩の途中みうらさんにいちばん近いバス停は大矢船西町バス停です。しかし実は手前にある大矢船中町バス停の方が南ヶ丘方面に行くバスも止まるので、本数が多いです。

というわけでは私たちは中町バス停からみうらさんに行きましたが、このルートの坂はきついので、行きは西町バス停で降りて、中町バス停は帰りにのみ使う方がおすすめです。

というわけで、散歩の途中みうらさんの前に来ました。当初私はイタリアンが食べられるカフェレストランだと聞いていましたが、入口を見ると「野菜直売」の文字があります。

こちらで野菜を販売していました。野菜については備え付けのボックスに現金を入れる仕組み。野菜販売は毎週水曜日、土曜日の午前9時から午後5時までです。

私が訪問したのが水曜日だったの運が良かったようです。せっかくなので野菜も買いました。

店に入って席に案内されました。建物内にも席があり空調は効いていたのですが、やはりここのおすすめはテラス席でしょう。

大矢船南町でも高台に位置しているみうらさんからの絶景は息をのむ思いです。十分高台だと思っていた南花台も完全に見下ろすほどの高さ。

この絶景を眺められるだけでポイントが高いと思いました。

しかし、ここはイタリアンカフェレストランです。さっそく食事を注文しました。食事のほかにドリンクもいろいろと楽しめます。

ということで注文したメニューがさっそく登場しました。ひとつめが明太子パスタ800円です。

もうひとつはカルボナーラのパスタ(900円)です。ところでよく見るとパスタによって麺を変えています。その部分だけ見ても、こだわりが感じられました。

実際に味わってみましたが、非常においしくレベルが高いです。それにこの絶景が追加されるのですから、リッチで精神的なコスパも含めて最高ですね。

ちなみにパスタとリゾットは300円UPで大盛りにできます。

さっとパスタをいただき、あとはドリンクを飲みながら絶景を眺めました。こちらは金剛山です。

さらに遠くに見える白い塔は、皆さんご存じPLの塔ですが、ここで店主さんが挨拶に来られて、「もっと天気が良ければ、遠く琵琶湖も見えるんですよ」と言ってくれました。

そのあと店主さんが丁寧に、あそこにあれが見えるという話をしてくださいました。これでも十分素晴らしい絶景だと思いますが、条件が良ければもっと遠くが見える。素晴らしいですね。

店主さんに少しお話をお伺いしました。店主さんは定年退職をしてこの店を始めたそうですが、その時のお話がたいへん興味深いものでした。店主さんは定年後の人生について50歳の時点で考え決めたそうです。

勤めていた会社は60歳が定年で、定年延長も可能だったそうですが、店主さんは「その選択をしない」と、50歳少しの時点で決め会社に意思を伝えました。

店主さんには、定年後の計画がありました。それは地元のコミュニティの場を作ることです。言ってみれば自治会館のようなもので、近所の人たちが気軽に集まれるスポットにしたかったそうです。だから別にイタリアンレストランである必要もなかった。

ところがなぜ、それがイタリアンレストランで、かつ定年まで異業種の世界に身を置いていた人が始めたとは思えないほどおいしいパスタだったのでしょう?

それは、50歳を過ぎて定年後の計画を考えていたときに、会社の近くにあったイタリアレストランシェフの言葉でした。「もし定年後に店をやるんだったら料理もしっかりやった方がいいよ」と。

レストランシェフは口だけのアドバイスではなく、実際に料理の指導もしてくれて、かつレシピもくださったそうです。惜しみなく技術を教えるレストランシェフの心意気も凄いですが、それには店主さんの人柄もあったのかなと、本当の短時間ですがそう感じました。

だからパスタへのこだわり、おいしい味わいがこうして再現されていたんですね。

散歩の途中みうらさんは、2001(平成13)年からこの地に住み、9年後の2010(平成22)年に現在の店をオープンしました。店内には本格的なステージがありますが、これもコミュニティの場の一環で、ライブ演奏が行われるようになっています。

ここではミュージシャンのライブのほか、大矢船寄席として落語家さんが演じることもあります。

また第2木曜日と第4火曜日は14時30分から歌声広場を開催。第4土曜日にはカラオケ大矢船教室も開催されるということで、店主さんが思い描いていた地域の人が集まる場になっているのです。

またステージだけではなく、地域のコミュニティの場として次のような活動をされています。

  • 絵画教室 第2火曜日 9:00~11:00
  • ギャラリー展示 現在の展示中のものは9月24日まで
  • ジェルネイル(予約制)
  • 耳つぼマッサージ(予約制)

店主さんによると、散歩の途中の意味には「人生の途中」という意味も含まれているそうです。目先の散歩だけでなく人生の途中でゆっくりしたいときに立ち寄れる交流の場ということですね。

また庭には「みうらガーデン」があります。みうらさんの公式ページ内にはシジュウカラ日記が載っていました。どうやらシジュウカラの巣箱があったようですが、日記を拝見するともう巣立って行ったようです。

店の中には大きなカボチャが置いてありました。そういえば秋になって10月になればハロウィンですね。

これからの季節は暑さも和らぎ、散歩も楽しい時期を迎えますが、途中で疲れても大矢船にはみうらさんがあります。気軽に立ち寄って絶景を見ながら人生のひと休みができ、地域の人と交われる場所がある。大矢船の人が本当にうらやましく感じました。

散歩の途中 みうら(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市大矢船南町36-8
電話番号:0721‐65-1602
定休日:日・月曜日
営業時間:ランチタイム 11:30~14:00(LO.14:00)
     ティータイム 14:00~16:30
     ディナータイムは前日までの予約制
アクセス:大矢船西町バス停から徒歩3分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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