【実家の片づけ】気を付けたい5つのポイント
実家が物であふれかえっていると言って、子世代がプロに相談したり講座を受講することがあります。
子世代が30代40代50代・・と年齢が進むにつれ、親の年齢も上がってくるので気になってくる人が多いようです。
実家の片づけを進める上で気をつけたいポイントを5つ紹介します。
1.最優先事項は「安全」であること
実家の片づけの時、一番優先したいのは安全な環境にすることです。
地震などの災害時は家具が凶器になります。
家具が倒壊する、高い所から物が落下する、ガラスが飛び散るなど、時には命の危険につながってしまいます。
また、災害ではなく通常においても、床に物が散乱していて躓いてしまうとか、脱ぎっぱなしの衣類を踏んづけて滑って転ぶなど、思わぬ危険が潜んでいます。
特に高齢になった親の家を片付ける際は安全面を最優先事項にしましょう。
2.親の価値観と子の価値観は異なることを踏まえた上で手伝う
実家の片づけで起こりがちなのは「捨てる捨てない」のケンカです。
子が「こんなの要らないでしょう」と言って捨てさせようとするけど、親は「いつか使うかも」「思い出だから」と言って捨てるのを拒むという展開が多いです。
客観的に見て、どう考えても必要ないと思う物でも、当人にしてみれば捨てがたく残しておきたいという物もあります。
「人の物はゴミに見える」ものです。自分の価値観で決めつけて処分を強要すると険悪な雰囲気になって片づけが進まなくなってしまいます。
また、親子だからこそ思ったことを遠慮なく言ってしまったり、素直に聞く耳を持てないということもあります。
客観的な意見を述べることができる第三者に頼むのも一案です。
3.片づけのスピードは異なる
親と子では年齢が違いますし、高齢になればなるほど、手を動かすにも判断するにも時間がかかります。
処分するにしても、今まで長いこと保管して歴史が詰まっている物の場合、思い出を長々と語り出すことが多いです。
子にとっては、忙しい合間に時間を作って手伝いに来たのだから、さくさく進めたいと思うかもしれませんが、能力的にも気持ち的にも時間がかかると思っていたほうが、イライラせずに済みます。
4.自分の荷物を置いたままにしていませんか
「実家は倉庫ではない」
子供時代に使っていた部屋がそのまま残っていて、帰省した時の寝泊まりする場所として使っており、その部屋にアルバム、卒業証書、衣類、ゲーム、CDやDVDなどを置きっぱなしにしている人も多いです。
自分の子ども時代の荷物は持ち帰るなり処分するなりして、部屋は空にしましょう。
また、自分の家の収納が狭いからと言って、実家を頼っていろんな物を保管してもらっている人もいます。親は親で、子どもに頼られると嬉しいものだからツイ引き受けてしまうことも。それではいつまで経っても実家は片づきません。
親の荷物の片づけの前に、まずは実家に置きっぱなしの自分の荷物をなんとかしましょう。
5.より良く生きていくための片づけ
「お母さん(またはお父さん)がいなくなったら、この大量の荷物をどうするの?!」
親の前で本人が亡くなることを前提とした片づけの表現は避けましょう。
片づけはより快適に暮らすための手段です。安全のためやこの先を楽しくするための作業。
とは言っても、順番でいくと先にいなくなるのは親ですし、家じまいをするとなるとそれなりの時間や手間がかかるのも現実です。
親が元気なうちに片づけておきたいという子ども側の切実な思いがあるのも確かです。
しかし、気が進まない親に無理強いしてもあまりいいことはありません。
親が頑なに拒むのなら、家の中の安全だけは確保して、片づけや家じまいはお金で解決できるよう費用を残しておいてねと伝えるのもアリではないかと思います。
いずれにしても、家の主である親が主体的に決めることが大切です。日頃からそういう話をしておくのもおすすめです。