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ウクライナ危機で穀物高騰~ウクライナ港湾停止、春作付困難なら影響越年か、世界の小麦・トウモロコシ不足

松平尚也農業ジャーナリスト、龍谷大学兼任講師、AMネット代表理事。
(写真:ロイター/アフロ)

 ロシア侵攻によるウクライナ危機で小麦の国際価格が高騰している。ウクライナは2月28日、ロシアの侵攻が終了するまで全ての港を閉鎖すると発表した。いくつかの港湾施設に被害が出たという報告もある(Reuter)。ウクライナの穀物等の食料の輸出の多くは、黒海を経由していたため事実上の食料輸出停止を意味する。

 世界有数の小麦輸出国であるロシアとウクライナは、世界の小麦輸出の約25~30%を占める(USDA2021)。注意が必要なのはこの両国で春の穀物作付けが目前に迫っているということだ。特にウクライナではトウモロコシ、ロシアでは春小麦の作付けの時期が来る。

  ウクライナと穀物

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農業ジャーナリスト、龍谷大学兼任講師、AMネット代表理事。

農・食・地域の未来を視点に情報発信する農業ジャーナリスト。龍谷大学兼任講師。京都大学農学研究科に在籍し国内外の農業や食料について研究。農場「耕し歌ふぁーむ」では地域の風土に育まれてきた伝統野菜の宅配を行ってきた。ヤフーニュースでは、農業経験から農や食について語る。NPO法人AMネットではグローバルな農業問題や市民社会論について分析する。有料記事「農家ジャーナリストが耕す「持続可能な食と農」の未来」配信中。メディア出演歴「正義のミカタ」「めざましテレビ」等。記事等に関する連絡先:kurodaira1974@gmail.com(お急ぎの方は連絡先をご教示くだされば返信します)。

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