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長浜の地で生まれた替玉発祥の名店。麺の硬さと油の量を告げれば驚くべきスピードで着丼。これぞ元祖の味。

ラーログ/福岡グルメレポートインスタグラマー/グルメライター

創業昭和27年 元祖長浜屋

長浜の屋台から生まれたといわれる長浜ラーメン。その屋台でスタートしたというお店は、福岡市内にも数多く受継がれています。忙しく魚市場で働く人々のために、茹で時間が短い細麺と、さっぱりとした軽めの豚骨スープで素早く提供できるようにしたのが発祥ともいわれています。
現在も長浜鮮魚市場のすぐ傍で営業している「元祖 長浜屋」は、長浜ラーメンの元祖ともいわれ、博多ラーメンの定番でもある替玉の発祥のお店ともいわれているようです。
立体駐車場の1階にあるお店は日々行列で、全国から訪れる大人気店。元祖の味を求めて日々多くの人が訪れる、福岡の観光スポットと言ってもいいでしょう。

もともとは屋台でスタートしたお店は、屋台から店舗へと変わり、平成22年にリニューアルし現店舗となっています。歴史と共にお店も変化を続けながら、その味は今もなお変わらず受継がれています。
入店前にまずは食券を購入。メニューはラーメンのみというシンプルさ。この食券を渡す時に、麺の固さと油の量を店員さんにオーダーするのです。このシステムこそ、元祖長浜屋のオリジナルスタイルです。
定番の替玉と、替肉というチャーシューのおかわりメニューも、長浜屋ならではですね。

ラーメン ベタナマ

ラーメンをオーダーする時に伝えるのはこちら

【麺の固さ】
ナマ(バリカタ)・カタ・フツウ・ヤワ
【油の量】
ベタ(多め)・フツウ・ナシ
【ネギ】(※ネギ不足の時はできません)
ネギヤマ(ネギ盛り)

独特の呼び方でオーダーを注文します。人気はベタナマ(麺バリカタの油多め)のではないでしょうか。さっぱりといただきたい時は、ナシカタやナシヤワでも。食券渡すときに「ベタナマ」や「ナシカタ」とサラリと言えたなら通な感じですね。

テーブルにはザルに入ったたくさんのプラスチックの湯呑が。これにやかんのお茶をセルフで注ぎます。そして驚くべきスピードで着丼。これが長浜ラーメン。
長浜屋のスープは、戦後間もない頃に台湾人に教わったという、豚オンリーで出汁を取るという手法がルーツだそうです。

さっぱりとした軽めの豚骨のスープ。ベタにすると、その油感が味わいにアクセントと深みを加えます。この塩味強めのスライスされたチャーシューが、良き味わいでスープと馴染みます。
油苦手な方はナシでさっぱりといただいてもよいかも。そして替肉をプラスして塩味を強めにしても美味しいですよ。

茹で時間を短くするための細麺がこれ。パスッとした低加水の歯切れ良い麺は、さっぱりとしたスープによく合います。この細麺が博多ラーメンの定番となっていますが、バリカタと注文するのは、忙しい市場の人々が急いで食べる流れの中から多くなったかもしれません。普通に食べる時は、バリカタにこだわる必要はなく、お好みの麺の固さを自分で選んでみるのも良いですよ。

豚骨ラーメンですが、サラリといただける味わいなので、もちろん替玉。ちょっと塩味をプラスしたい時は、これも長浜屋ならではのタレ。このラーメンのタレはお好みで加えて味を調節できますよ。
替玉発祥といわれる長浜屋ですが、お客様から残ったスープがもったいないので、麺だけ欲しいという要望に初代大将が応えたことから始まったようです。
お客様のニーズに応えてきたことが、長浜ラーメンのルーツなんでしょうね。

この壁に貼られた絵も、また長浜屋ならでは。ラーメンの味わいもながら、丼のデザインなど随所にオリジナルスタイルが散りばめられています。これが元祖といわれるお店のブランディングなのだと感じますね。

長浜ラーメンの元祖を求めて、常連さんから観光で訪れる人まで多くの人々で行列となる福岡の観光スポットでもある名店の「元祖 長浜屋」。あっさり豚骨に細麺、誰もが愛する長浜ラーメンはここにあり。
福岡県民もソウルフードとして愛する一杯。ラーメンマニアも定期的に食べたくなる博多の歴史を持つ伝統のラーメンです。

元祖 長浜屋

住所:福岡県福岡市中央区長浜2丁目5−25 トラストパーク長浜3 1F
営業時間:6時00分~1時45分
定休日:12月31日〜1月5日
駐車場:近隣有料
公式HP:ganso-nagahamaya.co.jp

インスタグラマー/グルメライター

福岡のラーメンインスタグラマー&グルメブロガー。年間400杯以上のラーメンを食すラーメンマニア。福岡の美味しいラーメンを全国に広めたいという思いと、あなたの行きたいお店を見つけるお手伝い。ラーメン以外も、食の宝庫と呼ばれる福岡グルメもご紹介。美味しいメニューをお届けします。ぜひあなたのお店選びのご参考に。instagramもラーログで検索してみてね!

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