バルサは “両刃のメッシ” とどう向き合うべきか
バルセロナがユベントスを3−1で下し、4年ぶり5度目の欧州一に輝いたのは昨年6月6日だった。その時、ベルリン五輪スタジアムの現場で、翌シーズンの準々決勝でアトレティコの軍門に下り、敗れ去る姿をどれほどの人が予想しただろうか。
つい1か月ほど前まで独走していた国内リーグでも急降下。レアル・マドリー、アトレティコと3すくみの状態にある。栄華は思いのほか短期間で終焉を迎えた。
88〜89、89〜90シーズンのミラン以来、欧州一のタイトルを連覇したチームはいない。欧州サッカー界を四半世紀にわたり支配する呪縛とも対峙していた今季のバルサ。アトレティコ戦の敗戦は、番狂わせが起きたというより、世の常が繰り返されたという印象の方が強い。「まさか」より「またか」の思いが勝るのだ。
CL史において「まさか」が「またか」に勝ったケースは数少ない。94〜95、95〜96のアヤックスと、95〜96、96〜97のユベントスぐらいだ。アヤックスの場合は決勝でのPK負け。ユーベは偶然性の高い番狂わせに泣いた。その他には2連覇を逃す、それなりの理由があった。今回のバルサもしかり。本当に惜しかったかといえばノーだ。
バルサの連覇への挑戦はこれが5度目。2度目の優勝を遂げた05〜06シーズン以降の10年間では4回目だ。その間、4度成功を収め、連覇という視点に基づけば、4度の失敗を犯した。それは、メッシの選手としての10年間、そのものと言っていい。
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