Yahoo!ニュース

インフルワクチンはどちらを選ぶ? 経鼻生ワクチン 従来の不活化ワクチン #専門家のまとめ

倉原優呼吸器内科医
(提供:イメージマート)

今年はすでにインフルエンザの流行期に入ったことが報道されました。今年から「痛くないワクチン」として鼻に噴霧するタイプのインフルエンザ生ワクチン「フルミスト」が使用されています。これまでの注射型の不活化ワクチンとどちらを選べばよいでしょうか。

ココがポイント

フルミストは、1シーズンに1回接種で終了。(中略)2週間程度、インフルエンザ抗原検査が「陽性」になってしまう可能性。
出典:Yahoo!ニュース エキスパート 倉原優 2024/9/17(火)

2歳〜19歳未満に対して(中略)いずれかのワクチンを用いたインフルエンザ予防を同等に推奨
出典:日本小児科学会 2024/9/2(月)

かかりつけ医と相談してどちらのワクチンを接種か選んで
出典:NHK 2024/10/18(金)

エキスパートの補足・見解

まず、経鼻生ワクチン(フルミスト)あるいは従来の注射型不活化ワクチンのどちらを選択してもよいですが、経鼻生ワクチンは基本的に大人は接種できないことを理解しておきましょう。対象年齢であっても、経鼻生ワクチンが対象にならないことがあるので、かかりつけ医と相談して決めましょう。

経鼻生ワクチンは、痛くないことに加えて、1回の接種で済むというメリットがあります。不活化ワクチンの場合、生後6か月以上13歳未満は2回の接種が必要です。クリニックに子どもを2回も連れていくのは、なかなか大変です。実は、国際的にはこの年齢層の子どもは1回接種が通常ですが、日本ではまだ制度の変更が追いついていない状況です。

経鼻生ワクチンの場合、副反応として軽い風邪症状が出る可能性があることを知っておきましょう。それぞれのワクチンのメリットとデメリットをにまとめます。

図. それぞれのインフルエンザワクチンの違い(筆者作成)
図. それぞれのインフルエンザワクチンの違い(筆者作成)

呼吸器内科医

国立病院機構近畿中央呼吸器センターの呼吸器内科医。「お医者さん」になることが小さい頃からの夢でした。難しい言葉を使わず、できるだけ分かりやすく説明することをモットーとしています。2006年滋賀医科大学医学部医学科卒業。日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医・代議員、日本感染症学会感染症専門医・指導医・評議員、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医・代議員、インフェクションコントロールドクター。※発信内容は個人のものであり、所属施設とは無関係です。

倉原優の最近の記事