自主憲法制定を阻む安倍自民党のオツム
フーテン老人世直し録(76)
皐月某日
7年前、安倍総理は誰もが驚く形で政権を投げ出した。本人は投げ出しの理由をオナカのせいにしたが、それは真っ赤な嘘である。フーテンが何度も書いてきた通り、オナカではなくオツムのせいで退陣に追い込まれた。
前任者が獲得した大量議席に胡坐をかき、国民の事など考えずに自分のやりたいことを暴走して参議院選挙に惨敗すると、責任を取らずに居座ろうとした。アメリカも霞ヶ関も見放しているのにそれを理解するオツムがない。だから自民党が首を絞めた。
辞めざるを得ないように追い込んだのは二階俊博国対委員長だが、安倍氏を後継にした小泉氏も追い落とす側に回った。じわじわと首を絞められ、オナカが変になったかもしれないが、それ以前に自らの状況を把握できないオツムの方が問題だった。だからぶざまな退陣劇を演じた。
普通の人間ならそれを教訓にするのだが、この総理にはそれが出来ない。再び同じ暴走を、しかも国家にとって極めて重要な憲法問題で繰り返そうとしている。自民党が悲願としてきた自主憲法制定は、今や安倍総理とそれを持ち上げる勢力によって阻まれようとしている。
フーテンは自主憲法制定論者である。日本国民が歴史上初めて自らの手で自らの「国のかたち」を作る事を夢見てきた。そして自らの憲法を作る過程で初めて国民はお仕着せで間違いだらけの民主主義から、我が国固有の民主主義を共通認識にすることが出来ると考えてきた。しかし安倍自民党が堂々たる憲法改正を放棄し、解釈改憲など姑息で女々しい手段を採用すれば、国民の改憲アレルギーが高まり、「国のかたち」を作る作業は壊される。
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