【泉佐野市】“入居率95%”進化する「さのみなと団地」がおもしろい!地域の人も驚くイベント開催
「こんなの初めてで驚いています…。でも、うれしい」。
多くの参加者が恥ずかしそうに、でもちょっとだけうれしそうに、そう語ってくれました。
今回訪れたのは、泉佐野市湊2丁目にある「*さのみなと団地」。
海と山に囲まれた団地の敷地内で「マルシェ」が開催されると聞き、「団地×マルシェ」の意外な組み合わせと、「団地の今」が気になり、取材に伺うことに。
今、「団地」は素敵に進化しています! 乞うご期待。
*「さのみなと団地」
総戸数329戸の2棟からなる集合住宅。株式会社情報都市(本社:泉佐野市)が民間業者として日本で初めて(2017年当時300戸以上の物件として)UR都市機構から買い受け、2020年の大規模修繕後は、当初58%だった入居率が95%に激増。若い子育て世帯からシニア世帯まで、幅広い層の方がそれぞれのライフスタイルにあわせて暮らしています。
「さのみなとつながるマルシェ」
みなさんは、「団地」にどのようなイメージをお持ちですか?
「古い集合住宅」「昔、友達が住んでいた」「シルバーの集合ポスト」…などでしょうか? そんな“昭和の想い出代表”のような「団地」が、今 再注目されています。料理ドラマ「ひとりごとエプロン」の小さなキッチンや、「名建築で昼食を」でカフェ開業を夢見るOLがぬか漬けを漬けていた部屋など、いつからか、こぢんまりした部屋を自分好みにリノベーションして“必要なモノだけ”に囲まれて暮らす「無駄のない暮らし方」に憧れを抱く人が増え、老後ひとり団地で暮らす女性が素敵な“団地本”を出版するなど、今「団地」が脚光を浴びています。
かくいう、わたしも「団地」に憧れを持つ者のひとりで、このイベントを心待ちにしていました。
そんな「団地」で暮らす人たちのライフスタイルを「泉佐野・みなとエリア」の魅力とともに発信し、新しい「団地ぐらし」のカタチを提唱する「みんなと、みなと さのみなと団地ぐらしプロジェクト」がスタートしています。すべてを一新するのではなく、折り重ねながらみんなで歩んでいく社会へ。地域再生のヒントは、「壊す」のではなく、「活かす」ことにある、とプロジェクトメンバーの渡辺 葉一さん(ヒトツナギ代表)は話します。
「さのみなと団地」で暮らす人、ご近所さん、オトナも子どももみんなおいで! おいしいモノや楽しい時間を地域の人と共有し、みんなで繋がろう! そんなコンセプトのイベントに、街がざわついています。
“つながる”マルシェ スタート
取材日は、午後から雨の予報にもかかわらず、多くの人が集まっていました。団地内の公園広場には、キッチンカーやフード、雑貨、ワークショップなど、周辺のお店を中心とした8店舗が集結し、11時のオープンと同時に賑わいをみせています。
泉佐野市を中心にお手伝い屋さんとして、引っ越しからエアコン清掃など、バラエティ豊かなジャンルで活躍中の「お手伝い執事くん」。今回のイベントでは、子どもたちに人気の「ぷよぷよすくい」と「的当て」で出店。
つばさ通り商店街に店を構える「だがし屋きくりん」。
やはり、駄菓子は子どもたちに大人気の様子。今回のイベントでお店を知り、また実店舗へ遊びに行くきっかけになるといいですね。
JR日根野駅から徒歩1分のところに店を構える「クジラ文具店」は、「カフェ×文具」という夢のコラボを実現したお店。木のぬくもりあふれる店内に、所狭しと文具が並べられ、中にはこの辺りでは見かけないような珍しい文具もあるので、要チェックですよ。
おしゃれな芳香剤づくりが体験できるお店。
お友達にプレゼントしたらよろこばれそうですね!
てづくりの英国お菓子のお店。
かわいいお菓子が大人気で、会場ではこのお店のお菓子を持ち歩く人の姿を多く見かけました。
地元で人気のおむすびやさん。お昼近くなると多くの人で賑わっていました。
スパイスカレーとチャイの専門店。おしゃれなキッチンカーも注目の的。
暑い時期のスパイスカレーは最強!
言わずと知れた人気店。焙煎珈琲の香りに誘われた人たちで、どの時間帯も賑わいをみせていました。みんな珈琲が好きなんですね。
日曜日の昼下がり、木陰で佇む人、家族で楽しむ人、お気に入りの自転車で走る女の子、団地で暮らす人、ご近所さん…会場は、穏やかで温かい空気に包まれていました。
来場者にインタビューをしてみました。
「さのみなと団地」で暮らすご家族
~「こんなイベントははじめて。おしゃれなお店も出店していてうれしい」
ご近所にお住いの女性二人組
~「イベントのチラシを見て来ました。近くの団地でこんなイベントがあるなんてビックリ! 楽しいですね!」
また、ある女性は、「さのみなと団地で3年暮らしています。この団地、冬に屋上がライトアップされるんですよ。夜遅くに帰宅する際、道しるべのようで とても素敵なんです」と、はにかみ笑顔で話してくれました。
今日、「さのみなと団地」で繋がった たくさんの人たち。
新しいとか、古いとか、性別、年齢、ライフスタイルに関係なく、地域の人たちがひとつになれる場所が、もっと、もっと、増えればいいのに、と感じました。
イベント中は、リノベーションされた団地の部屋を見学できる「ルームツアー」も同時開催され、なんと“参加者15組”と大盛況の様子。
わたしも、隙をみてツアーに潜り込み、ちゃっかり「団地ぐらし」気分を堪能しました。想像以上にきれいで広々とした部屋は、これからの暮らしに希望を抱けるような、素敵な部屋でした。
ほかにも、レトロで可愛い設えがあるのも団地の魅力。
「さのみなと団地」で見つけたレトロ可愛いモノをご紹介します。
「さのみなと団地」フォトギャラリー
モザイクタイル
駐輪場のカラフルなアルファベット
やたら大きな注意書きの文字
団地内に点在する「レトロなフォント」
送水口
どなたかの部屋の“バラ模様の窓”
すべり台下の足跡
「みんなと、みなと さのみなと団地ぐらしプロジェクト」は、新しい地域活性化のモデルづくりにチャレンジする 株式会社情報都市(本社:泉佐野市)が、一児の母でありフォト・ビデオグラファーとしても活躍中のヒナタユウ氏、泉佐野市でまちづくりやコミュニティ活動に取り組む渡辺 葉一氏とタッグを組み、「泉佐野・みなとエリア」の魅力とともに これまでと違う切り口から団地ならではの利便性や魅力を発信し、新しい「団地ぐらし」のスタイルを提唱するという取り組み。
「『さのみなと団地』で素敵に暮らす人々や、周辺の街の魅力を発信して 従来の団地へのイメージを一新したい」と話すのは、株式会社情報都市 広報企画室 河島 光佑さん。
毎月 色々な世代や暮らし、みなとエリアの魅力にスポットを当て、インタビューと実際のお部屋を紹介する 動画シリーズ「わたしが、みなとを選んだ理由」をYouTubeやインスタグラムで定期配信するほか、これからも「泉佐野・みなとエリア」を盛り上げるイベントを継続していくとのこと。
古さと新しさが心地よく融合している街は、どの世代にも優しく安心できる街と言えそうです。新しい「団地の公園」の使い方に、これからの“社会の在り方”が映し出されているようにも感じました。
たまには、自分の街を俯瞰的な視点で眺めてみませんか?(地図を眺めるように…)
山があり、海があり、ランドマーク的な存在の「団地」がある街で 密につながりながら心の底から暮らしを楽しむ人々の姿を想像して。
これからも素敵に進化する「泉佐野・みなとエリア」と「さのみなと団地」から目が離せません。
【基本情報】
「みんなと、みなと さのみなと団地ぐらしプロジェクト」
~さのみなとつながるマルシェ~
2023年7月9日(日) 11:00~16:00開催
さのみなと団地内公園広場(泉佐野市湊2丁目6番)
YouTubeチャンネル 「みんなと、みなと さのみなと団地ぐらしプロジェクト」(外部リンク)
Instagram さのみなと団地 みんなと、みなと(外部リンク)
さのみなと団地HP(外部リンク)
取材協力 株式会社情報都市 広報企画室 河島 光佑様、フォト・ビデオグラファーヒナタユウ様、ヒトツナギ 代表 渡辺 葉一様
*記事内容は取材当時のものです。
*今後のイベント情報は、上記snsまたはHPよりご確認ください。
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