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「早くから就活を始める」ことの意味・意義は?

酒井一樹就活SWOT代表

就活を始める時期については、色んな意見があります。

ただ、そこで誤解されがちなのは「就活」の概念。

一意見ですが、ナビに登録したり説明会に行くだけが就活ではありません。

私が「就活」という言葉を使う時、大体の場合は

「就活に向けての準備」も含んで就活と呼んでいます。

就職を意識していれば、勉強していようがバイトしていようが「就活」を開始することはできるのです。

一番大事なのは自己形成

一番大事だと思うのは、就活とその先を見据えて「自己形成」する事です。

自己形成については、下記の記事にも詳しく書いています。

自己分析だけではダメ?就活中でも「自己形成」を。

まだ就活は先だと思っている方も、

できるだけ早くから社会に触れて成長の指針を立てましょう。

さて、「社会に触れて成長の指針を立てる」というのはどういうことでしょうか?

あくまでも一例ですが、「ベンチマークを見つける」というのもその1つだと思います。

例えば、イケてる社会人に会うことで「これから何をすれば自分もそうなれるのか?」と考える。

その上で、『目標から逆算されたアクションプラン』を考えるのです。

自分のやりたいと思える仕事をやっている会社を見つけ、

その仕事で成果を出すために、どんな勉強・訓練をするか考えるということですね。

将来への指針がある人、ない人

「就活は早くから始めなくていいんだよ」と主張される方は、

大体の場合、「元から将来を意識できている(できていた)」方なのではないかと思います。

本人は就活していないつもりでも、実は将来に向けてのアクションを取っているので

いざ就活を始めれば早い段階で内定が取れるというわけですね。

(出来ていないにも関わらず「就活を始めなくていい」と仰る方もいますが、それは単なる怠慢です)

就活をしなくても、将来に向けてのアクションを取ることはできます。

しかし、就活で「将来に向けてのアクション」のヒントを得やすいのも事実だと思います。

しかも、ほんの少しのヒントがあることで、

勉強やサークル活動をしている中での成長速度は今よりも速くなるのです。

将来への指針が無い中で活動している人と、

将来への指針がある中で活動している人とでは、成長速度が違います。

他の活動は犠牲にはならない

今やっている勉強やサークル活動などを犠牲する必要はなく、それらは両立可能です。

早い時期に、ほんの一回だけ興味のある企業の就活イベントに顔を出してみたり、

時間のある時だけOBOG訪問をしたり、

帰りの電車の中で将来やりたい仕事について妄想したりすることは、

そんな大きな負担では無いはずです。

(ちなみに、昨年の例だと秋口に開催される大手の合説は超満員でしたので

まだ混雑していない早い時期にだけ言っておくのが賢いかもしれません。)

「社会に触れて成長の指針を立てる」

特に3年生の方で、いつから就活を始めようかと考えている人もいらっしゃると思いますが、

「開始する」だけなら、早いに越したことはありません。

こちらのページを見てもわかりますが、すでに16卒のイベントで

予約開始になっている物もあります。

インターンや就活準備のイベントに参加するにしろ、

首都圏の大学に通っている方にはたった1日のイベントです。

たった1日イベントに参加するだけでも、それ以降の動き方、考え方が大きく変わります。

開始した瞬間に他の活動すべてを辞めなければいけないわけではないのだから、

早めに開始することで社会に触れ、

「自分は将来に向けてどう成長していこうか?」と考え始めてみてはどうでしょうか。

動くだけでは意味が無い

ただし、早くから動くだけでは意味がありません。

動いて、得られた情報をもとに『自分の行動・思考が変わるかどうか』。

それが最大のポイントです。

『心が変われば、態度が変わる。

態度が変われば、行動が変わる。

行動が変われば、習慣が変わる。

習慣が変われば、人格が変わる。

人格が変われば、運命が変わる。

運命が変われば、人生が変わる』

これは僕が新卒で入った会社で聞いた教えなのですが、

早くから就活に臨む意義もここにあるのではないかと思います。

こういった「変化」を自ら作り出すキッカケとして、就活は「利用」できるのです。

振り回されるんではなく、自分の将来のためのチャンスとして、

就活というものをうまく利用してみてください。

就活SWOT代表

慶應義塾大学在学中、世界初の就活SNSの代表に就任。国内最大の就活SNSへと成長させた後に大学を卒業し、エグゼクティブサーチを行う人材ベンチャーに入社。役員・事業責任者などの幹部人材の採用支援に携わる。2009年にエイリストを設立し「自分の頭で考え、行動する人材を増やす事」を命題として就職情報サイト「就活SWOT」を開設。

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