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「ガスコンロ使用中に地震が起きたら、先に火を消すんだよ!」は、間違いだと思いますか?

栗栖成之防災士ライター
出典:PhotoAC

先日、知合いの高齢の方との立ち話で、地震の話題になりました。その際に「ガスコンロを使ってるときに、地震が起きたらすぐに火を消さなあかんで!」と言われたのです。

違うと反論したところ「なんの話しをしとるんや!勉強してこい」と、怒られてしまいました。

さて、みなさんは「すぐに火を消す」のか「すぐに避難する」のか、どちらだと思われますか?

ガスコンロ使用中に地震が起きたら「そのまますぐ逃げる」が正解!

出典:東京消防庁 電子学習室 リモート防災学習 地震その時10のポイント【一般用】を筆者加工
出典:東京消防庁 電子学習室 リモート防災学習 地震その時10のポイント【一般用】を筆者加工

ガスコンロ使用中に地震が起きたら、火はそのままですぐ安全な場所に避難するが正解です。

昭和時代では地震による火災を防ぐために「地震だ、火を消せ」と、教わった方もおおいはず。確かに現在でも「火を消すのが先か、逃げるのが先か」迷う方が多いでしょう。

しかし、現代では地震が起きたら「身を守るのが最優先」と覚えておきましょう。

【ポイント】
1:火を使っているときは、身の安全の確保が優先
2:揺れがおさまってから、あわてずに火の始末をする
3:万が一出火した時は、落ちついて消火する

震度5相当の揺れを感知したら、メーターがガスを遮断してくれるから!

出典:PhotoAC
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先の高齢の方との会話の中で「マイコンメーターが揺れを感知して、自動でガスを止めてくれるから」と答えたのですが・・

「マイコンメーター?なんやそれ、そんなもん家にはついとらん」と、一蹴されました。そりゃそうですよね。ガスメーターってガス会社が取り付けるもので、自分では取り付けないですから。どこにメーターがあるのか、知らない方もいるほどです。

ただ、都市ガスだけでなくプロパンガスにも、マイコンメーターは設置されており、震度5相当の揺れを感じたら自動でガスを遮断します。そのため、火を点けっぱなしで逃げても大丈夫な訳です。

小さな揺れの場合は、火が点いていても火災になり難い

出典:イラストAC
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「じゃあ、震度3や4の地震で火事になったらどうするの?」と、言われる方もいるでしょう。地震でガスコンロから出火する原因は、主に以下のとおりです。

  • 油の入った鍋やフライパンがひっくり返る
  • 揺れでガスコンロ付近にあった布類が、コンロの上に落ちる
  • 小口のガスコンロの場合、揺れで床に落ちる

このような状況になるには、相当な揺れでないと起こり得ないでしょう。そのため、震度5相当で自動でガスを遮断するようになっているのです。

震度1~4の場合も揺れがおさまってから、ガスコンロの火を消すのが正解です。

そうは言っても、火災にならない工夫は必要!

出典:イラストAC
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少しの揺れでも火災にならないよう、ガスコンロの上部にフキンなど布類を吊るす、近くに置いておくなどはNGです。

また、地震でなくとも火災の初期消火のため、家庭用消化器やスプレー式の簡易消火器を準備しておくとよいですよ。

高齢の方がご家庭にいらっしゃるなら、一度このことを確認してみてはいかがでしょう。どうしても火を消そうとして、食器棚の下敷きになったり、高温のお湯や油を被ってしまうなどの、リスクを回避できます。

筆者もまた、会話したご本人とガスメーターの前で、改めてお話したいと思っています。

東京消防庁の「電子学習室 リモート防災学習 地震その時10のポイント【一般用】」を試してみると、地震時の行動がよく分かりますよ。

防災士ライター

これまで、洪水・土砂災害・地震・津波・高潮など、あらゆるハザードマップを作成。2017年に防災士とひょうご防災リーダーの資格を取得。2014年からWEBライターとして活躍し、現在では経験と資格を活かしてさまざまなメディアに多ジャンルにて記事を投稿中!

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