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[高校野球]令和(+平成最後のセンバツ)の甲子園。もっとも勝ち星の多いチームは?

楊順行スポーツライター
(写真:岡沢克郎/アフロ)

 秋の高校野球・各都道府県大会では、2年連続センバツ準優勝の報徳学園や、この夏に旋風を起こした大社などが敗退。来春のセンバツ(3月18日開幕)出場のかかる戦いはこれからが本番だ。『令和(+平成最後のセンバツ)の甲子園。最多勝の都道府県は? また近畿に次ぐ勝率2位は?https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/91ec1850d6e60dc487d3334a30baf7d5847ed156』では、47都道府県の過去10大会の春夏の甲子園勝敗ランキングを調べたが、これがチームとなるとどうか。平成最後の2019年センバツと、令和になってのセンバツ4回、夏の選手権5回の直近10回が対象。「四捨五入」すれば令和のランキングといっていい。

 この夏、中京大中京が、選手権で史上初めて通算100試合を突破して話題になった。単独チームで100試合超えである。滋賀、三重、富山、新潟、山形の5県は、県が束になってもまだ100試合に達していないのに、だ。

 それだけ勝ち進むことが少ない県ということなのだが、滋賀に関しては、ここ5回の夏の大会で11勝5敗の好成績。通算99試合を戦っているから、来年は100試合に到達する。滋賀躍進の主役は近江で、ここ10回の春夏の甲子園で12勝6敗である。

 同様に、平成最後となった2019年センバツからこの夏の甲子園まで、10大会のチーム別勝ち星をランキングにしてみると……○数字は順位、以下都道府県、勝ち—負け、この期間の優勝・準優勝、春夏通算の甲子園勝利数順位、—は50位以下。

いまのところ令和の横綱は仙台育英

① 仙台育英(宮 城) 18—4 (春5—2夏13—2 22夏優勝・23夏準優勝) ⑮

② 大阪桐蔭(大 阪) 15—6 (春10—3夏5—3 22春優勝) ⑥

③ 智弁学園(奈 良) 12—5 (春2—1夏10—4 21夏準優勝) ㉓

  近  江(滋 賀) 12—6 (春4—2夏8—4 22春準優勝) ㊺

⑤ 星  稜(石 川) 11—6 (春6—3夏5—3 19夏準優勝) ㉝

⑥ 京都国際(京 都) 10—4 (春1—2夏9—2 24夏優勝) —

  神村学園(鹿児島) 10—4 (春1—1夏9—3) —

  明  豊(大 分) 10—7 (春8—3夏2—4 21春準優勝)  —

⑨ 山梨学院(山 梨)  9—5 (春9—3夏0—2 23春優勝)  —

  智弁和歌山(和歌山) 9—5 (春2—2夏7—3 21夏優勝) ⑩

⑪ 東海大相模(神奈川) 8—2 (春5—0夏3—2 21春優勝) ㉑

  履正社 (大 阪)  8—3 (春0—2夏8—1 19夏優勝) —

  報徳学園(兵 庫)  8—3 (春8—2夏0—1 23・24春準優勝) ⑪

  広  陵(広 島)  8—6 (春6—4夏2—2)  ⑥

⑮ 東  邦(愛 知)  7—2 (春7—2 19春優勝)  ⑨

  健大高崎(群 馬)  7—2 (春6—1夏1—1 24春優勝)  —

  関東第一(東 京)  7—3 (春0—1夏7—2 24夏準優勝)  —

  八戸学院光星(青森) 7—5 (春1—2夏6—3)  ㊱

 以上が勝ち星ベスト15。仙台育英は今年、春夏ともに出場できなかったが、出場すればすべて8強以上に進出して勝ち星を伸ばし、勝率でも8割超え。勝率では東海大相模がちょうど8割で続く。京都国際や山梨学院、健大高崎など、春夏どちらかで優勝を遂げたチームがランクインするのは当然だが、23年夏の優勝校・慶応(神奈川)のみ6勝2敗で19位。ほかに6勝は聖光学院(福島)、敦賀気比(福井)、明石商(兵庫)。気比はセンバツで0勝4敗が響き、6勝7敗と負け越している。

 さてさて、来年のセンバツには、このランキング上位校から何校が出場してくるだろうか。

スポーツライター

1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し、野球、相撲、バドミントン専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆。85年、KK最後の夏に“初出場”した甲子園取材は64回を数え、観戦は2500試合を超えた。春夏通じて55季連続“出場”中。著書は『「スコアブック」は知っている。』(KKベストセラーズ)『高校野球100年のヒーロー』『甲子園の魔物』『1998年 横浜高校 松坂大輔という旋風』ほか、近著に『1969年 松山商業と三沢高校』(ベースボール・マガジン社)。

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