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[高校野球]令和(+平成最後のセンバツ)の甲子園。最多勝の都道府県は? また近畿に次ぐ勝率2位は?

楊順行スポーツライター
(写真:岡沢克郎/アフロ)

 秋の高校野球・各都道府県大会では、2年連続センバツ準優勝の報徳学園や、この夏に旋風を起こした大社などが敗退。来春のセンバツ(3月18日開幕)出場のかかる戦いはこれからが本番だ。さて先日アップした『夏の甲子園、「令和」になってもっとも勝っている都道府県は?https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8ed05a9c594073d2fdfa922356f64f3cd51f8982』に続いて、47都道府県の過去10大会の春夏の甲子園勝敗を調べてみた。平成最後の2019年センバツと、令和になってのセンバツ4回、夏の選手権5回の直近10回。まあ、「四捨五入」すれば令和のランキングといっていい。勝利数1位はどこだと思いますか? ○数字は順位、以下都道府県、勝ち-負け、(★=この期間の優勝校 ☆=準優勝校)、春夏通算の甲子園勝利数順位。

①大  阪 25-10★履正社(2019夏)★大阪桐蔭(2022セ)①

②東  京 24-18(東東京12-10 西東京12-8)☆関東一(2024夏)③

③宮  城 19-8★☆仙台育英(2022夏・23夏)㉑

 兵  庫 19-12☆☆報徳学園(2023セ・24セ)②

⑤和歌山  16-12★智弁和歌山(2021夏)⑤

⑥神奈川  15-5☆東海大相模(2021セ)☆慶応(2024夏)

 滋  賀 15-8☆近江(2022セ)㊲

 奈  良 15-8☆智弁学園(2021夏)⑫

⑨愛  知 14-9★東邦(2019セ)④

 京  都 14-10★京都国際(2024夏)⑧

 以上がベストテン。通算勝利数の順位を見ればわかるように、宮城、滋賀、次にくる11位の石川がこのところ元気だ。宮城なら仙台育英が19勝中18勝、滋賀は近江が15勝中12勝、石川は星稜が13勝中11勝と1校に偏るが、1強状態を打破すべく、滋賀学園や小松大谷なども台頭してきた。続いて11位以下。

⑪石  川 13-9☆星稜(2019夏)㊱

 千  葉 13-10☆習志野(2019セ)⑬

⑬山  梨 12-9★山梨学院(2023セ)㉜

 青  森 12-9㉟

 大  分 12-10☆明豊(2021セ)㉚

⑯広  島 11-12⑥

⑰鹿児島  10-7㉗

⑱茨  城 9-9㉙

 高  知 9-9⑨

 福  岡 9-9⑪

㉑栃  木 8-8㉕

 長  崎 8-9㉝

㉓山  形 7-5㊺

 岩  手 7-6㊵

 群  馬 7-7★健大高崎(2024セ)㉓

 山  口 7-7☆下関国際(2022夏)⑳

 岡  山 7-7㉒

 福  井 7-12㉘

㉙島  根 6-5㊹

 沖  縄 6-7㉖

 福  島 6-8㊷

㉜埼  玉 5-7⑲

 岐  阜 5-8⑮

 香  川 5-8⑰

㉟三  重 4-7㊳

 熊  本 4-7㉔

 徳  島 4-9⑯

 北海道  4-17(南北通算では⑱)

㊴秋  田 2-6㊴

 長  野 2-6㉚

 富  山 2-6㊻

 静  岡 2-8⑭

㊸新  潟 1-5㊼

 佐  賀 1-6㊸

 愛  媛 1-7⑩

 鳥  取 1-8㊶

㊼宮  崎 0-7㉞

近畿の次に勝率が高いのは東北!

 近畿勢が強い。コロナ禍で中止になった20年を除き、ここ5年の勝ち星では6府県すべてがベストテンに入っているし、いずれにも優勝か準優勝がある。そういえば21年の夏は、史上初めて4強を近畿勢が独占したっけ。トータルの勝ち星を1府県あたりにならすと、17.3勝だ。

 同じ観点から計算してみると、このところ勢いがあるのが東北だ。宮城の19勝8敗を筆頭に青森、山形、岩手が勝ち越しでトータルでも53勝42敗の1県あたり8.8勝。ほかに勝ち越しているのは関東(東京を除く)だけで、69勝55敗と1県あたりほぼ10勝しているが、東北は勝率でわずかながら関東をしのぐ。東京を除けば北海道、東海、北信越、四国、中国、九州地区はいずれも負け越しだ。東北は今年から、センバツの一般選考枠が1増の「3」となったが、近年の実績から見てもそれは合理的な判断だといえる。

スポーツライター

1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し、野球、相撲、バドミントン専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆。85年、KK最後の夏に“初出場”した甲子園取材は64回を数え、観戦は2500試合を超えた。春夏通じて55季連続“出場”中。著書は『「スコアブック」は知っている。』(KKベストセラーズ)『高校野球100年のヒーロー』『甲子園の魔物』『1998年 横浜高校 松坂大輔という旋風』ほか、近著に『1969年 松山商業と三沢高校』(ベースボール・マガジン社)。

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