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ヤンキースはトレードで手に入れたチザムJr.をどのポジションで起用するのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャズ・チザムJr. Jul 10, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月27日、ニューヨーク・ヤンキースは、マイナーリーガーの野手3人と交換に、マイアミ・マーリンズからジャズ・チザムJr.を獲得した。

 今シーズン、チザムJr.は、打率.249と出塁率.323、13本塁打と22盗塁、OPS.730を記録している。昨シーズンは、出場100試合に届かなかったものの、20-20まであと1本塁打に迫った。現在の年齢は26歳。FAになるのは、2026年のオフだ。

 ポジションは、2020~21年が二塁と遊撃、2022年が二塁、2023年からはセンターを守っている。7月13日は、2年ぶりに二塁を守り――5回裏にセンターから二塁へ移った――翌日と22日は、二塁手として出場した。それについては、こちらで書いた。

「ここ2シーズンはセンターしか守っていない選手が、2年ぶりに二塁を守る。その理由はトレードにあり!?」

 ヤンキースは、チザムJr.に二塁か外野を守らせるつもりだろう。その両方、ということもあり得る。

 二塁手のグレイバー・トーレスとレフトのアレックス・バーデューゴは、ホームランを10本ずつ打っているものの、それぞれの出塁率は.312と.287、OPSは.681と.655に過ぎない。

 まずは、チザムJr.を外野で起用するのではないだろうか。6月28日以降、トーレスは、打率.329(70打数23安打)と出塁率.385、3本塁打を記録している。同じスパンに、バーデューゴは、打率.184(87打数16安打)と出塁率.226、1本塁打だ。

 チザムJr.をセンターに据え、アーロン・ジャッジホアン・ソトをレフトとライト、あるいはライトとレフトにすれば、ジャッジの守備の負担を軽減できる。先月下旬にジャンカルロ・スタントンが離脱後、ジャッジはセンターよりもDHとして出場することが多く、センターはトレント・グリシャムが守っていたが、スタントンの復帰は間近に迫っている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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